と、ふと脳裏にまだ一度も行ったことがない、銀座の老舗のお店が浮かび、浮かんだらもう、どうしても行ってみたくなり向かってしまう。
だいたいの場所は分かっていたはずなのに、空腹をかかえてかなり迷った先は・・・、泰明小学校の近くとは知っていながら、こんな路地の中だったなんてっ
飲み屋などが並ぶ細めの路地の間に、すっぽり埋もれて暖簾を掲げたお店。
銀座 「泰明庵」
銀座でもかなりの老舗のお蕎麦屋さん。
・・・ん?見上げた看板には、「蕎麦・軽食」となってるのが、~ なんだかおもしろい。
銀座の老舗の蕎麦屋・・だから、格式のあるような店構えを(勝手に)想像していたので、この普通にありそうな町の蕎麦屋風情に、「あらっ?」なんて思いつつも、なんだか今日の気分にはぴったりのような気もし、扉を開く。
午後3時すぎ。
中にはいってさらにびっくり。かなりの年季を感じる店内は、どっぷり江戸情緒。
入ってすぐの壁には所狭しと品書きが貼られていて、いやはやその品数にはちょっとびっくりしちゃうほど。
テーブル席が5卓並んだだけの古めいた店内は、郷愁をも思わせるような気取りも何もいらない、時の流れを止めたような、なんだか懐かしいような空気。
先客は2組だけだったので、奥のテーブル席の背もたれのない居酒屋風の椅子に腰をかけ、メニューをと思ったら、この壁に貼られたものがそれらしい。
あまりのメニューに・・・、これはこれは、悩んでしまう。
蕎麦だけでいったいいくつの品書きがあるのかしら~・・・
おばさんがお水を持ってきてくれたので、すぐ後ろに貼られていた「芹そば」を咄嗟に頼んでしまう。と、その下に「肉・かしわ」とあり、どっちか入れると又美味しいよ、とのことなので、「かしわ」を選んで・・、「じゃ、芹かしわそば、お願います」。
と、すかさず、「根っこも入れます?」と聞かれ・・、「入れた方がいいのかしら?」と尋ねると、「まあ、好き好きなんだけど・・・、鴨はここしか食べないっていうしねぇ」と。
か、鴨・・・?でも、これはせっかくだし♪、「根っこも」と注文。
待ちながら、このずら~と並んだ品書きを、改めて眺めているとこれがおもしろい
「水菜そば」やら「白菜そば」なんてのがあって、それぞれに「肉、かしわ」が選べる。
舞茸カレーを始め、当然のように牡蠣、かしわとじ、けんちんなどなど・・・。
と、しばしして目の前に、初めて食べる、「芹かしわそば」(根っこ入り)。
うわぁ たっぷり。
全体をすっかり覆うように芹がたっぷり盛られ、根っこの部分もこれも又何本も。
芹のシャキシャキとした歯ごたえもよく、ふわ~と香る芹独特の青々しい風味。
おいしい~♪。根っこの部分も柔らかく、野性味を感じられてこれもおもしろい。
こんなところででもなければ、なかなか食べられないだろうなぁ。。
そして又、汁がいい。
上品な出汁が利いたもので、甘さを抑えたすっきりとした甘汁で非常に美味しい。
間に見え隠れするかしわ肉は、あられ状に切り分けられたものがごろごろと入っていて、この肉が又、ふわ~と柔らかい♪
蕎麦は、機械切りかと思われるつるつるとした表面のものだが、腰はある。
しかも、量がたっぷり。
風味とか香りとか・・とは、ちょっと違うけど、のど越しもいいしこういう蕎麦も又、こういう場所だと不思議に美味しい。
これは・・、白菜そばや、舞茸カレーそばも食べてみたいなぁ。
と、後からすっと入ってきたお客さんは、きりっと粋に着物を着こなした年配のご婦人。
かなりの常連さんらしく、椅子に座ると、「今日は冷で」と。
「あと、そうねぇ、生たらことさわらのみそ焼き」とさらさらと頼んでる。えっ??生たらこっっ?
そういえば、反対側の壁には結構なお酒の札も下がっているし、蕎麦の品書きの間には、これもかなりの種類のお料理が下がってる。
ほぉぉ、これは、ここでも一杯楽しむのもよさそう。
しかも、ご婦人は続いて「あとで、半もり、ね」と言っていたので、「半もり」なんかもあるんだ・・・。
そうこう思う間にも、ぽつんぽつんと客さんが入っては出て・・・、
銀座の片隅で中休みなくやっている、気兼ねないお店。
又ちょっとした見つけものをした気持ち。
ふらっと又、訪れるだろう・・。いや、誰かとしっくりお酒を頂いて・・、〆にカレーもいいかもなぁ。
ともあれ、昼食難民にならずにすんだし、おばちゃんの対応もとってもあったかかったのが、何よりほっと・・。
ご馳走さまでした・・・
*お品書き
もり、かけ 500円、たぬき、きつね 630円、とじ 650円、掻き揚げ、白菜、水菜、芹そば 800円(肉かかしわ付き 850円)、けんちん 830円、カレー 700円、野菜天ぷら 900円、舞茸カレー、鴨せいろ 1,000円等など盛りだくさん
丼とのセット 900円~
もろきゅう、隠元胡麻和え 380円、芹お浸し 400円、ほたての掻き揚げ 550円、天ぷら各種もろもろ 400円~880円、牡蠣柳川 980円、白子ポン酢 680円、さわら味噌焼き 580円 等など盛りだくさん
酒 550円、地酒(八海山、久保田、影虎、浦霞、七本槍、黒帯、底ぬけ、大雪の蔵など 680円~)
「泰明庵」
中央区銀座6-3-14
03-3571-0840
11:30~21:00
(土11:30~15:00)
日曜祝日定休
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あの貼り紙みたら、一杯やりたくなっちゃいますでしょ。
私も、ゆっくりと一度訪れたくているところです。又行こうっと(^^)。
あてずっぽに歩き回り空振したむかし。
でも 今回は 友人のグループ展の前に と
ちゃんと調べたここでお昼。
かき揚げ天もり(1100円)をいただいてきました。
ほんとに 飲み屋看板の並ぶ路地なんですね。
店内のメニューと言い 雰囲気と言い
夜はさぞかし仕事帰りの一杯客でにぎわうのでしょう。良いなー
土曜日 銀座のお昼は ここにしよっ
早速拝見させて頂きました。
す、すごい写真がきれい・・・。お料理の数々、食べたくなっちゃってます。
私もぜひ!ここで、一杯やりに行かなくちゃ。いや、行きたいっっ。
いいですよね、ここ。
銀座っていうのが、又たまらないです。
私も「泰明庵」が好きで、ブログにアップしています。
とても雰囲気のあるお店ですよね。
■「泰明庵」
銀座の老舗隠れ家。気軽に蕎麦とつまみで一杯やるならここ!
http://www.samsul.com/2007/08/20/taimeian.php
もしよろしければ、ご笑覧いただければ幸いです。
蕎麦屋もいろいろですよね。
でも!
こういうお店も、ぜひぜひ残っていてほしい・・、と心から思った次第です。
肩肘はらずに、あったかい・・・
そして、こんなお蕎麦もあったのか、と思うもの。
本当に行ってみてよかったです。
今度は、ぜったーい、ゆっくり、まったりしようと思ってます。
穴子の天ぷら・・、んん~♪
ぜひぜひ、次回頂いてみたいです。
いやぁ、こういうお店も、非常~にいいですよね。
それはともかく・・
京都の鰊蕎麦に、すっかりよだれものでした(^^)
最近は、生粉打ちだとか、手打ちだとか、度の過ぎた通?好みの店が増えて、店の雰囲気だとか、サービスとかがお座なりの傾向にあるように思われます。
色川武大さんの著書「食いたい放題」のなかに(蕎麦はうどん粉に限る。とにかく町の普通の蕎麦がいい)といっています。
その代表が、泰明庵ではないでしょうか。
いい素材を雑に扱ってる感じがたまらんです(笑)。
ただ、蕎麦屋はしごの最中だったのでその量にやられました!
>半もり
いい案です。
こういうパワフルな蕎麦屋に接すると気分が高まります!
また行ってみますね!
種物にチャレンジですね、今度は。
そう!これこそ、江戸文化の蕎麦屋なんだなぁ~・・と、しみじみ。
絶対、いっぱいやりたくなっちゃったです!
いろんな蕎麦の、蕎麦屋の楽しみ方があると思うのですが、これも又、たまらない・・・。
やっぱり・・、
どんな形であれ、蕎麦が、そして蕎麦屋が私は大好きだと思った次第です♪
泰明庵って蕎麦屋だったんだ???
でも、よ~~くっ考えると、これこそ蕎麦屋の原点じゃないのかな・・・
たかが蕎麦、町人が小腹を満たすのが蕎麦屋。
ここでは蕎麦云々ではないと思います、力まず楽しく呑める、笑顔で呑める、そんな蕎麦飲み屋、しかも昼から しこたま・・・
暫く振りに行ってきます。
うどん蕎麦を、昼酒を、私の中なの江戸時代の蕎麦屋の楽しみをしに
こんな蕎麦屋、あり あり ですよね
さ~~~ってっと、今日は蕎麦の味は、アッチに置いて
芹かしわそば 気になるな、蕎麦はどうでも良いけど、芹が美味しいのか気になるな・・・
近々に、何十年ぶりに、絶対に、行きます!!
想い出の引き出しを開けたyukaさんに感謝!!
き、綺麗になんて・・・(^^;;;
大丈夫です。多分、記憶のままだと。
幸い、混んでいない店内で、ぼんやりするのにはよかったです。今回は、そばだけだったので、そんなにゆっくりはしなかったのですが、なんだか、それでも、ほぉぉっと久寛いでしまいました。
これはこれで、とてもよかったです♪
町の蕎麦屋の甘汁が今もでしょうか、芹蕎麦はいいかも、でもレンゲ付きは?
銀座なら砥部焼きを使わずに有田の物であって欲しい、・・・・・
想い出多い街の蕎麦屋でした。yukaさん寛げましたか?
ど真ん中の町の蕎麦屋を・・・・・・
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