
大町の温泉も又存分に楽しみ、夜には女将さんの手打ち蕎麦も頂いて
夏旅行もこれでお仕舞い。 東京へ・・・。

佐久まで行って関越で帰ろうとルートを決め、途中通りがかった青木村。
左右一面に広がる蕎麦畑が美しい・・・。
と、当初は佐久でお昼を取ろうと思ったが、途中道の駅などちょこちょこと立ち寄っていたら、すっかりお昼を過ぎてしまい・・・、
小諸でお昼を取ることに

北国街道小諸宿。
古い建物が残された、情緒あふれた町の一角に、瓦屋根のどっしりとした店構え。

築100年は経っているだろう・・・、
年代を感じる立派な建物にしばし見入りながら、お店へと。

小諸 浅間山麓産・自家製粉・純手打 「そばや七良右ヱ門 そば七」
暖簾をくぐり中へ入った途端、タイムスリップしたかのような景色が広がる。
黒光りした風格ある太い柱に、天井下に作られた障子窓。どっしりとした年季を感じる大テーブルが真ん中に鎮座し、その横に置かれたテーブルや椅子にも、時が刻まれているのを感じられる。
奥のゆったりとした小上がりからは、中庭が見渡せ、風情良さそう~。
「信州」の、宿場町に来てるんだな~・・・
そんな心地になりながら、空いていたテーブル席に腰を下ろす。
座ったテーブルには、既に「揚げ蕎麦」がお皿にこんもり。
出された蕎麦茶と一緒に頂きながら、柱に張られている品書きを左から順に目を通す。
「うんまい蕎麦」の後に並べられているのが微笑ましく、蕎麦は「ざる」に「せいろ」「かけ」「みぞれ」のみ。
それに、やっこ、や玉子やき、絶品焼き味噌の文字が並んでる。
程なく見計らって注文を取りに来てくれた女将さんに、目の前に下がっている紙に書かれている「十食限定 石臼手挽きざる」が残っているかお聞きすると、
「もう、終わっちゃったのよ~」
とのこと。
すでに2時を回ろうとしている時分、仕方ない、とちょっとがっかりしていたら、
「でもうちは、全部ここで自家製粉してるのよ」
とおっしゃって下さるのをうれしく聞きながら、二人で「ざるそば」を、それと「玉子焼き」をお願いすることに。
揚げ蕎麦を食べながら待っていると、まずは、たっぷりのおろしを添えた「玉子焼き」が出される。
ほかほかで、しっとりとした甘めの玉子焼き。
ほっこりとちょっと懐かしいような味を頂いていると・・・
笊に盛られたしっかりとした太めの蕎麦が置かれる。
やや黒めの艶々と輝く蕎麦を手繰り寄せると、清々しい蕎麦らしい香りが漂う。
口に含むとしっかりとした腰。
噛み締め、噛み締め頂いていると、じわじわと穀物の風味に、甘みが広がってくる。
信州蕎麦らしい、この素朴な感じがなんだかとっても美味しい。
汁は、辛めだがふっと酸味を感じるもので、それ自体でも美味しいが、薬味の大根おろしを加えると、すぅっとまろやな感じになりさらに美味しい。
しかも珍しいのが、山葵ではなく練り柚子(?)が添えられていること。
途中でこの練柚子を溶かし頂くと、柚子独特の風味がふわ~っと漂い・・・、
これもいいな~
優しく白濁した蕎麦湯を注ぎ頂きながら、蕎麦と一緒に添えられていた、蒸かし芋と野沢菜を頂くと、これもほのぼのとした美味しさ。
味噌を漬けて食べるジャガイモは初めてだけど、これは旨い。
野沢菜もさすが長野、美味しい山葵風味の野沢菜で、すっかり満足な心地に
お勘定をしていると、厨房から出てきて下ったまだお若いお兄さんは、息子さんかな?
「ありがとうございました」と笑顔でおっしゃって下さるのが気持ちがいい。
ご馳走さまでした~
旅行最後にふさわしい、信州蕎麦らしい蕎麦を頂けた事に大満足。
帰り際もらったお店のしおりには、
「当店は、いわゆる「そば通」をうならせる店ではございません。
そば好きに喜んでいただける店を目指しております。
ごめんなさい。」
の一言が。
いいな~・・・
なんだかとってもうれしくなって、又訪れたい気持ちを感じながら、
一路、東京へ。。
*お品書き
ざる 800円、せいろ 1,200円、かけ 800円、みぞれ 1,000円、そばがき 800円、酒 500円、ビール 500円、そば焼酎 500円、自家製とうふ味噌漬け 500円、やっこ 200円、絶品やきみそ 400円、玉子やき 300円、にしん漬 400円
浅間山麓産 自家製粉・純手打
「そばや七良右ヱ門 そば七」
長野県小諸市本町3-1-2
0267-22-7688
11:30~15:00 / 17:00~20:00
(土日は通し営業)
火曜定休
蕎麦って、いいな~・・・
どこに行っても、蕎麦がある。
そして、素敵な蕎麦屋がある・・・。。
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はい・・・。もう遅い時間だったので仕方ないのですが、限定10食となると、予約しなくちゃだめなのかしらん。
次回は、ぜひ頂いてみたいです♪
ご実家こちらだったのですね。
やはり・・、あの時顔を出して下さった息子さんが、跡を。お父様はもう打たれていないのかしら。一度お会いしてみたかったです。
普通のざるも美味しいのですが、こちらはまた優しい感じがして素敵です。
確かに〇〇の社長さんが趣味で始めた店で、息子さんが跡を継いでから平日も営業することになったそうです。
実家が同じ町内会なもので。。。
蕎麦好きとしては羨ましい・・・、私長野って大好きです。
>案外あちらの名店は知らない
あ、すごくわかります!
私も実家に帰ると、行きたい蕎麦屋はたくさんあるのですが、どうしても母の料理を頂いてしまい・・・
なかなか伺えなかったりしていて。。
お店は知ってはいても食べていないところがたくさんです。
難しいものですね(^^)
もっとも一番頻繁に食べるのは、義母がさささーと驚くほど素早く作ってくれるおそばなんです。だから、蕎麦の産地から家内を貰いながら、案外あちらの名店は知らない、という次第。こちらのブログから教えてもらう、という奇妙なことになりそうですね。
多分、前に私が小諸に伺った時も平日だったので、それで、この近くの有名なお店に行ってしまった次第です。
私もご主人、お会いしたかった・・。
今は、多分、息子さんとご一緒にやられているのかもしれないですね。
私も又訪れたい、そう思ってしまいました。
(ここだったら、電車でも行ける♪)
おしぼり蕎麦・・、気になった「みぞれ」のことかもしれませんよ♪
こちらのお店もよさそう・・・
と、早速行ってみたくなってしまいました。
情報、ありがとうございます♪
(もっとよく見ればよかった・・・
はい♪
信州で、まさに信州らしい蕎麦を食べてるな~・・
そういうの、いいですよねー(^^)
そうそう、土日定休日になっているサイトもあったので、ちょっとどきどきして行ったのですが、お勘定の際に、女将さんにお聞きしたら、
「土日だけだったら、町おこしになんないぞって皆さんに言われてね~」
と笑ってました~。火曜日だけ定休日になってから、3年くらいたつそうです。
でも、ぜひ、喰い師様のお話されているご主人にもお会いしてみたかったです。
それはそうと・・
喰い師さま、チョット一杯、なーんんて時、あるんですか~(^^)
お蕎麦屋さんを、蕎麦食い師さんが仰るように会社の社長が。
社員のボランテリアを募り営業を、ですから土日のみ!
この人素敵な方ですよ、お話すきで人柄で♪
「しおり」書かれてある通りです、そこがいいのですよ!
何度も足を運びました、蕎麦だけでは無く人に触れたくて。
おしぼり蕎麦が見当たりません・・・今は無さそうですね!
しかしその店は、街の飯蕎麦屋でありながらお酒でもくつろげてしまう良店です。
蕎麦もしっかりしています。
天盛り、玉子焼きなども美味しいですが、お酒はリターナル瓶の徳利(食堂などで散見するタイプです)。
でもそれがたまらず良い雰囲気なのです。
なんと出前もしているそうです(笑)
でかいですよね!
>>噛み締め、噛み締め頂いていると、じわじわと穀物の風味に、甘みが広がってくる。..........
正に!僕もそう思いました。
信州でこういう田舎蕎麦に出会うと嬉しくなりますよね!
たしかプラスチックの型を作る会社の社長だったと思いますが、その人が趣味で始めたんですが、ここが面白くて、趣味ゆえお遊びがあって二度目に行った時に遊ばれてしまいました。
なんと製粉の時に甘皮ばかりを別に集めて、それで蕎麦を打ってくれました・・・ コリャ歯ヌカリは凄いは、独特の香り、エグミ・・凄いインパクトでした。
美味しいかって? ンン~~~ッ・・ ただただインパクトの強さにやられて はて?さて?
そうそう、酒のアテもかなり変わったものがありませんでしたか?
あの小上がりで一杯飲んで その後の観光が頭のどこにも残ってなかった事がありました
チョット一杯か 思いっ切り一杯かは ご想像に
そうかもしれないですね~。
昔は、そんなに蕎麦畑なかったようにも。。
長野の蕎麦。
そうなんです、こいういう素朴な、信州蕎麦らしいそば、こういうのを食べると、なんだかとてもうれしく思います。
なかなか、こういう蕎麦をだすところ、少なくなってきたようにも・・・。
何より!
旅蕎麦っていうのは、やっぱりいいですね~(^^)
(でも、なぜかうちの町にはいくつかあるんですよ~)
はい、まだまだ行きたいところはいっぱいでしたが、それでもいい旅行になって、ほっとしています。
お優しいコメント、ありがとうございました。
とてもきれいでした(^^)。
ところで、蕎麦畑、なんですが、当方が茅野市辺りで
よく見かけるのは、水田を転作して蕎麦を植えてる
んだろうな、という雰囲気。
これも一種の農政対応というか、差別化・特産品生産
という頭の良い切り替えだな、と思うのです。
そんなことから、最近作付け面積は昔日の何倍にもなって
いるんじゃないでしょうか?
だから、信州は自家消費が殆どで出回らないということも
変わりつつあるんだと思ってます。
信州の蕎麦は素朴さがイノチ。何分、郷土食なモンで。
当方も大好きです!
お店の前の郵便ポスト,なかなか見られないものです。
よいお店ですね。
素敵な夏旅行を過ごされて何よりです。
蕎麦の花って小さいですけども一面に
広がると圧巻ですね。
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