朝方の花活けの仕事を済ませた後、そうだったと思い出し、お昼を頂きに行ってみることに。
荻窪駅北口。駅前ロータリーすぐ右側の信号を渡った、天沼八幡神社へと続く路地を入って歩いて行く。途中「ら志く」さんの目の前を通り、そのまままっすぐ進んでいくと…
遠目に、紺地の蕎麦屋の匂いのする暖簾が目の先に見えてくる。
あ、あれだ・・・

と、一気に歩みを早め近づくと、ビルの一角に小さく取られた間口のかわいらしいお店にかけられた暖簾。そこには、しっかりと「そば処」の文字


荻窪 「手打そば処 せきば」
入口はどこかな・・・?と見ると、横にはホワイトボードに手書きで「本日のらんち」が書かれてる。
これはなかなか良さそう~♪と、暖簾の横のガラス格子の扉を開き店内へ。
入った先は厨房に面した細い通路があり細長いつくり。
入ってすぐのところに二人掛けの小さなテーブル席が2つ並び、その横に4人掛けのテーブル席
そのまま進むと、奥にはベンチシートのゆったりとしたテーブル席が3卓置かれてる。
昼ちょっと過ぎた頃合いの店内は、何人かのお客さんが蕎麦を頂く、気さくで和やかな空気が流れてる。
小さくまとめられた様子が、蕎麦屋というよりは和カフェのような雰囲気で、私も奥のテーブル席に腰を下ろす。
忙しそうに奥様かな?おひとりですべてこなしている女将さん?が、程なくお茶を出して下さり、
「まだランチありますか?」
とお聞きすると、あるとの事。せっかくのランチタイム、それをお願いすることに。
ゆっくりと待っている間にも、ふらり、又ふらり…と、
常連客らしいお客さんが、ぽつりぽつりと入ってくる。
皆さん、このランチを頼んでいるところを見ると、開店してひと月たらずだが、すっかり地元に定着してきている様子。なとと思って見ていると、目の前に置かれたランチのお盆。
ほおお、これはなかなか豪華なランチ♪ では、まずはお蕎麦から。
笊に盛られた蕎麦は、やや切り幅にムラがあり端正な・・・とは言い難いが、いかにも手打ちの蕎麦という感じを受け、微笑ましい。
それでも瑞々しく輝き、角はきちんと立っている。
手繰り上げると、強くはないが、きちんと感じる蕎麦の香り。
口に含むと、きりっと冷水にさらされた感触が心地いい。蕎麦によって歯ごたえがやや異なるものの、噛み締めるとこれも強くはないが蕎麦の風味も感じられる。
何よりも、落ちていくのど越しが爽やかで、とても軽やかでするすると入って行く優しさのある蕎麦。
汁はやや甘めだが、奥行きが感じられ蕎麦とのバランスもいい。
と見ると薬味がちょっと変わってる。
紅葉おろしに葱に胡麻。
試しに入れてみると、これが妙に美味しい。
おひとりでやっているからだろう、蕎麦湯は、ポットに入れられて。
やや興覚めではあるが、いつまでも熱々で飲めるのはうれしいかな?。
と、軽やかな蕎麦は、するするするっと喉に入ってしまいさらさらとした蕎麦湯を汁に注ぎいれると、まるでお吸い物のように感じる汁に、美味しさを実感し…
落ち着いたところで、お料理にご飯をも。
丁寧に巻かれて焼かれた出汁巻き玉子。
ほんのりいい塩梅に甘みのある出汁巻きで、付け合わせとは言え、これはなかなか美味しい。
ほうれん草のお浸しは、茹で加減がよく、ほうれん草の甘みを感じる美味しい一品。
上に万願寺味噌が乗せられ、それを絡め頂く珍しい采配で、これが旨い。
そして意外にたっぷりとよそられた「吉野鶏ごぼうごはん」。
口にすると、お、これは美味しい~
しっとりと味の染みたご飯は、味付けも硬ささもまさに私好み。中に入った牛蒡の味わい深さに、中にごろごろ入った鶏肉のふわりとした身もよく、食べられるかな?と思ったのに、これもペロリと食べてしまう。
後でお聞きしたら、鶏肉の皮をじっくり炒めて出た油で炊いているとのこと。
と、添えられた懐かしい沢庵に、さっと漬けられた白菜の浅漬けで、これも頂いてしまったら、結構お腹もいっぱい。
このランチで850円ならうれしいな
しかも、単品でも手打ちのもちそばが580円なんだもの、これはもう文句な~い。
と、ゆっくりお茶を頂きお勘定を、と向かい…、ご主人はどこにいるのかな?などと見るが、やはり女将さんおひとりのよう。
「もしかして、女将さんが打たれているんですか?」
と聞きすると、くすっと笑って
「私は女将じゃないのよ~。そう、私が打ってるんですよ」
とのこと。なんとっ、女性の打ち手だったとは。。
と驚きながら、あれこれとお話していると、「田無さらしな総本店」、次いで「吉祥寺まつや」で打っていたとのこと。
どちらも馴染みのあるお店だけに話が弾んでしまい、話しているととても気さくなせきばさんに親しみを感じてしまう。
「一人でやってるから、あまり中休みもとってないので、又ぜひ。夜も9時まではやってるし…、そうそうお汁粉も拘って作ってるから食べてみてくださいね」
とおっしゃって頂き、今度はお酒も頂きながらゆっくりと来てみよう、と思ってしまう。
ご馳走さまでした~
蕎麦激戦区に個性的なお店が又ひとつ。
あの気さくな雰囲気は、まつやさん譲りなのかな~、などと感じながら、ちょっとうれしい気持ちで駅まで。
又、荻窪が楽しくなってきたな~
Kさん、行ってきました~♪
*お品書き
もり、かけ 580円、きつね、たぬき、ざる 680円、ごま汁、とろろ、カレー南蛮 850円、かしわ南蛮 780円、にしん 1,180円、花まきセット 950円、天ぷらそば、天ぷらもり 1,180円、鴨せいろ 1,450円
あげみそ、揚げそば、お新香、わさび菜のつけもの 300円、板わさ(数の子山葵つき)、焼きのり 350円、玉子焼き 700円、にしん棒煮 700円、おしるこ 350円
エビスビール(小)400円(中)550円、御酒 700円、焼酎各種 500円
「手打ちそば処 せきば」
杉並区天沼3-31-34
03-3220-3667
11:30~15:00 / 17:00~21:00
水曜定休日
禁煙
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はい(^^)。お蕎麦が好きで…。
おひまな時に、又遊びに来て下さい♪
ブログ訪問者から飛んできました
お蕎麦、私も大好きで平日のお昼は毎日そばなんです
色々なお蕎麦屋さんに行っているんですね
じっくりゆっくり読ませていただきますね
ちょっと個性的で、おもしろいと思います。
ら志くさんの先なので梯子オッケーかと。
(私にはできないですが…)
荻窪、本当に迷ってしまいますよねー。
美舟さんしかり、本むら庵に高はし、グロッケンシュビール…
そうそう、まあやんさんお気に入りの「花」さんも行かなくちゃ♪
荻窪から井荻まで歩いて・・・。
(ちょっとびっくり)
でも、そうなんです。荻窪って宝探ししているようなところがあって、楽しいところです。
このお店ができ、又荻窪散策が楽しみになってきました(^^)
蕎麦湯
そうそう、確かにたっぷり思う存分、しかもずっと熱々。
これはうれしかったです♪
私もそんなに嫌いではなかったりして(^^)
せっかくの荻窪なのに…。(なーんて)
でも、引っ越される前にぜひ。
ランチ、よかったです(^^)
荻窪には立ち飲み屋の「やき屋」があるし、鰻の串焼きを出す「川勢」もある。シンプルな東京ラーメンを出す春木家もあるし、「美舟」もある~ふうむ、何処へ行くか迷ってしまします(^^;
今日は荻窪で、これまた懐かしい駅です♪昔、学校が終わると荻窪駅で下車し、歩いて井荻駅まで向かってアルバイトしていたことがありました。荻窪は賑わっていて活気があって、楽しい街ですよね☆
お蕎麦屋さんも美味しいところが多いようで、嬉しいことですね(*^^*)
頭の中をぐるぐる鯖が回遊を始めてしまいました
ポットの蕎麦湯は確かに情緒がちょっと
ですが熱々なのと量がたっぷりなので
拙者は割と歓迎のココロよ
しかもこのお店は蕎麦屋用に
デザインされてるし
ふつーの湯桶で出てくる蕎麦湯は
物足りないことが多いのよね
どーしてももっと飲みたいときは
お代わり頼んじゃうけど
蕎麦湯を頂いたらすっと席を立ちたくなってしまうので
後ろ髪を引かれながらお店を出ちゃうのよね~
なので初めからたっぷりなのは
とても嬉しい
存分に飲みます
そろそろ引っ越そうと思っていたのですが、これまた先になりそう(笑)
せっかくなので、今度食べに行ってみます♪
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