仕事がたまっているよぅっ、と彼は休日出勤で出かけてしまったが…
今日はせっかくの水曜日。年内に食べておきたいと思っていたお蕎麦の日。
となると、今日しかない♪と、思い立ち、早速、練馬方面へと 。
中村橋からも離れた、練馬の住宅街の中。
品格感じる黒塀に囲まれた、上品に佇む一軒家屋。
すっと下ろされた暖簾に、入り口すぐのところでは石臼が回ってる。
中村橋 「玄蕎麦 野中」
石臼の横に書かれている、「本日の蕎麦」を確かめ、暖簾を潜り店内へ…。
平日でも客足の絶えない人気のお店。
休日の今日は、大丈夫だろうか…と、不安だったのだが、
早めに到着したので、まだ席が空いていたよう。
一人であることを告げると、入り口すぐのテーブルに通される。
目の間に垣間見える、絨毯敷きのテーブル席にも座ってみたいなぁ…
などと思っていると、すぐに出されたのは、淡い紫色した黒豆茶。
香ばしいこのお茶があまりに美味しく、じっくりと頂き、品書きを開く。
まずは、蕎麦前~
お酒はやや高めかな?…と、燗にして頂こうかと思ったが、
「お洒落でレトロな一合瓶を集めました」の文字に、興味が惹かれ、
中から、和歌山の「雑賀」を冷で注文~。
頼むとすぐ出されたお酒は、本当だ
かわいらしい一合の瓶に、昭和を思わせるレトロな帯。
他のお酒はどんなのだろう、などと全部見てみたくなってしまう。
と、繊細に作られた薄い口のガラスの猪口もうれしく、
添えて出された「子持ち昆布」が、ぷちぷちとしてこれも美味しい。
これだけででも、一合飲めてしまいそうだったのだが…、
せっかくなので、何かお料理も。
と品書きを眺めていると、「野中」さんはどうやら「黒豆」に拘りがある様子。
これもちょっと珍しい「黒豆湯葉の揚げ出し」を頼んでみる事に。
たっぷりの大根おろしが盛られて出された、「黒豆湯葉の揚げ出し」。
なるほど、確かにポピュラーな白い湯葉と違って、色が濃い。
と、ぱりぱりっとした表面を箸で崩してみると、これはびっくり。
その下に鮮やかな紫色した、湯葉が顔を出す。
初めて食べてみる黒豆湯葉は、しっかりと歯ごたえがあり、
噛み締めると大豆の味がとても濃い。
パリパリの表面に中はしっとりとした感触も楽しく、これは美味しい~
と、これを「雑賀」でゆっくりと頂き、ひとときの憩いを楽しみ…
いよいよ念願のお蕎麦を頂こうと、改めて品書きを開く。
前に頂いたのは、火・木・土限定10食の「淡い緑の粗挽き蕎麦」だったので、
今日のお目当てだったのは、これ♪
蟻巣石の石臼で手挽きして打たれた、「蟻巣の田舎蕎麦」。
水・金・日限定10食。
急いで花番さんにお聞きすると、まだあるとの事なので、早速注文。
待ちながら、説明書きを読んでいると、この蕎麦には汁も拘りがある様子。
そして、程なく念願の「蟻巣の田舎そば」が目の前に置かれる。
どっしりとした陶器の器に盛られた蕎麦は、江戸前の蕎麦よりやや太め。
様々な色形の蕎麦の欠片がびっしり詰まった、野手さたけた姿に見入ってしまう。
手繰り上げると、雨竜産キタワセの新蕎麦らしい、フレッシュな香りが漂い、
口に含むと、むちむちっとしたしっかりとした腰が歯を押し返す。
噛み締めると、始めは穏やかだが、後からじわじわと広がる香ばしさ。
思った程ざらつき感はないが、この力強さは食べていてうれしい。
と、しばしそのままで蕎麦を楽しんでしまう。
汁は、拘りがよく感じられなかったのだが、まろやかに仕上がった汁。
が、添えられた薬味の大根おろしを加えると、ぐんっと旨みに光が差すよう。
量もきちんとあるのもうれしく、頃合い見て出された、
さらさらとした蕎麦湯をゆっくり頂きながら余韻に浸る 。
にこにこともてなして下さる花番さんの応対も心地よく、見ると横のお客さんの食べている天ぷらが、とても美味しそう。
今度は、まだ頂いていない、普通の「もりそば」も頂いてみたいな、などと思いながら、
お店を後に。
ご馳走様でした~

「お子様天丼」というのも、気になるなぁ…
*お品書き
せいろ 600円、重ねせいろ 900円、おろし 700円、鶴の子納豆蕎麦 900円、黒豆納豆蕎麦 1,000円、とろろ蕎麦 850円、蟻巣の田舎蕎麦 1,000円、淡い緑の荒挽き蕎麦 800円、海老天おろし、穴子天おろし、海老天とろろ 1,000円、掻き揚げせいろ 1,300円、小海老天せいろ 1,400円、魚介天せいろ、鴨せいろ 1,600円等、
揚げなす、かまぼこ、焼きのり 600円、黒豆湯葉の揚げだし 700円、にしん旨煮 900円、海老のかきあげ 800円、こだわり豆腐 1,000円、天ぷら盛り合わせ 1,600円など

「玄蕎麦 野中」
練馬区中村2-5-11
03-3577-6767
11:00 ~ 15:00 / 17:00 ~ 20:00
月曜、第三火曜定休
駐車場有
禁煙
2005年 2月17日 「淡い緑の十割蕎麦」
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もともとは、練馬田中屋で働いていらっしゃtったご主人のお店で、この限定の蕎麦ふたつは、さすがです。
地方の方でなくても、限定だと、なかなか食べられないので、それがちょっとつらいところ…
>店をでてにんまり
それが、大事ですよね!
味も雰囲気も、応対も、
トータルで満足できる店。
そんなお店をやはり私も、望んでいます。
来年は…
そちらに行かないと(^^)
けちけちと 限定で出すのはよくない。
地方の人が食べに行きにくい(泣)
最近は 蕎麦切に重きを置きすぎているので・・
来年は 蕎麦屋の寛ぎに 重点を 置き戻そうと 思ったりしていますが
もう 鬼も笑わない年の瀬だけれども
来年の話は 多分 無理かな?
やはり蕎麦の味がそこそこで
店を出た後に にんまり出来ないと
蕎麦屋の寛ぎも半減します(笑)
やはり 変われそうも無い。m(~~)m
実は、後から隣に座られたおばあちゃま4人が皆そろって、「かけ」と「お子様天丼」を頼まれていて、ものすごく興味があったんです。
でも、出てくる前に、私は席を立ってしまったので…
次回は、
これも…
うふふ、食べてみたいです(^^)。
こんた様もよいお年をお迎え下さい。
私も、来年の思わぬ出会いを、楽しみにしています。
野中さんは本当に満足度が高いですよね。
お子様天丼はミニ天丼ですよ。
器は小さいけど本格的な天丼です。
お昼時などはきちんとした身なりのおじ様達が
「せいろと。。。お子様天丼を。。。」
って注文なさっているのをよく見かけます。
少し早いですがどうぞよいお年を。
来年こそはどこかでお目にかかれますようにw
年越し蕎麦は、何としても!
私もやっとです…(^^)。
淡い緑とは又全く違って、これはよかったです。
来年こそ!です♪
この日も、昼時になるに従って、後からお客さんが…。
相変わらず、人気のお店です。
黒七味、大好きで、
京都のを取り寄せていたのですが、ここででも買えるんですね♪
知っていれば~っ…(涙)
私も、どうも水金日になかなか都合がつかなくていて、ようやく食べられました♪
手挽きの良さが生きた、美味しいお蕎麦でした。何とか、曜日が合うように、私も祈っています(^^)。
聞いた事が無い
非常に興味深い
なんか今年は蕎麦率が低かったので
今年も後ちょっとなので
お蕎麦屋さん何軒か巡ってみたいなー
ここで黒七味を買うので、暮れに行けないと困りものです
最近は京都の祇園で同じもの買ってきますが
ここは何度もお伺いしてるのですが、どうも巡り合わせがわるく水・金・日はお伺いできずにおります。いいなぁ。
うらやましいなぁ。
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