恵比寿 「なゝ樹 」
2010/03/04/23:55
[東京の蕎麦]渋谷区
朝方の仕事を終わらせ、午後から恵比寿に用事があったので…
今日のお昼は久しぶりに、どっぷり戸隠に浸ってお蕎麦を頂きに
駅出てすぐを入った、ごちゃごちゃっとした路地の中に、
そこだけ信州の田舎を思わせる、古い民芸調のお店が無言で佇む。
恵比寿 「信州戸隠そば なゝ樹」本店
表に置かれた品書きも、戸隠の蕎麦の色合い、いっぱい。
その横には、お得な「お昼の定食」も書かれてるのを眺め…
がらがら…と、古傷だらけの使い込まれた格子の扉を開き店内へ。
入った店内は…、もう何年ぶりだろう、全く変わらない田舎の空気 。
うっすらほの暗い古めかしい店内に、懐かしい電球が下げられ、
これも年季の入ったテーブルに、いくつも並べられた、刺子の座布団。
「いらっしゃい」と、平たく迎えられテーブルの一角に腰を下ろす。
「何にしましょう」と、じっくり品書きを見たかったが、なんとなく落ち着かず、
ほぼ同時に入った方々が、揃って「定食」と頼んでいるので…
何となく私もつられて、「お昼の定食」を、「ざる」を選んで注文~。
出された暖かいお茶を頂きながら、見ると目の前には、ふたつの桶が置かれ、
食べ放題の「野沢菜」に「不老漬け」が置かれているのも信州らしい…
と思っていると、程なく「お待たせしました」と、目の前に、
「牛肉コロッケにヒレカツ」「そば米ご飯」の付く「お昼の定食」が置かれる。
久しぶりに見る蕎麦は、グレーの太めのどっしりとした田舎蕎麦。
手繰り噛みしめると、むちむちっとしたしっかりとした腰があり、
香りは穏やかだが、ゆっくりと噛みしめていると、だんだんに甘みが広がってくる。
汁は、信州らしいやや甘めの、どっぷり浸すタイプの薄めの汁。
これにたっぷり大根おろしを加え頂くと、蕎麦によく絡み、これが美味しい。
切り幅がどうの、とか、端正ななんて、「そんなこたあ~」みたいな、
大らかな温もりたっぷりの味わいがあって、こういう蕎麦もいいなあ
と、噛みしめ噛みしめ、うんうん美味しい、と頂き…
揚げもの…と、ちょっと躊躇したコロッケとヒレカツだが、これが美味しい
サクサクの衣に、ほこほこのコロッケはじゃがいもの甘みがあり
ヒレカツのお肉は、ふわっと柔らかく、(カツ苦手な)私でもうれしく食べてしまう。
そして何よりも、気に行ってしまったのが、「そば米ご飯」。
もちもちとしてほっこり炊かれた、ほんのり蕎麦の香ばしさを感じるご飯で、
これは、おかずなしでも食べたくなってしまう程。
と、さらさらの蕎麦湯を最後に頂き、すっかりお腹いっぱい
久しぶりのお店に満足し、お勘定をと席を立つと、
「ありがとうございました」と、相変わらず、ぶっきらぼうな口調の女将さん。
でもその瞳は暖かく、単にこういうしゃべり方であって、
親しくなったら、きっととってもいいんだろうなあ、などと思えてくる。
御馳走様でした~
いつか、ここで、信州の夜にもどっぷり浸ってみたいな…

「信州戸隠そば なゝ樹」本店
渋谷区恵比寿西1-13-2
03-3496-2878
11:30~14:00 / 17:00~23:00
日曜・祝日定休日
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