
湯田中温泉で、朝風呂もたっぷりと楽しんで…
近くの「玉村酒造」蔵元で、日本酒に志賀高原ビールのお買いもの
試飲で心地よくなったところで…、いよいよ積年の想い募ったお店、
北志賀竜王高原へと出発~。
長閑な風景から山道を登り、見渡す景色にうっとり。
冬場は賑わっているのだろう、志賀高原スキー場エリア。
夏場は、人もまばらな閑散としたいくつものホテルの中程に…
ようやく、かわいい看板のかかった目ざすお店に辿り着く。
ああ、やっと…
何度か薦められ、さらに行ってきた友人達の話を聞くたびに、
どうしてもどうしても食べたくて夢にまで見ていた…
志賀竜王高原 「石臼挽き蕎麦香房 山の実」
「おっ、ここならハンバーグがあるかも♪」の彼の言葉に、
「ないよっ 」とあっさりと撥ね退けて…
扉を開き入ると、ゲレンデのレストランらしい、
冬場にはスキーブーツの人々が賑わう様子が伺える、広々とした空間。
入口すぐに、立派な石焼き釜が置かれ、ここでピザを焼くのか…
と見ていると、すぐに、にこにこと奥様に迎えられる。
どっしり大きな暖炉があるのも、微笑ましく、
奥の窓から山並みが一望できるテーブルに腰を下ろしたら、
も~う、これから頂ける蕎麦に、心ざわざわ
頂くのは、予め予約していた、
「蕎麦がき・生粉打ちそば、蕎麦ピザ」のセット、「山の実」。
置かれているお箸も趣よく飾られ、8角の箸は使い良さそう。
と、暖かい蕎麦茶を飲んでいると…
「自家製の野菜で作った漬け物です」と出されるお漬物。
メロンのような瑞々しい胡瓜に、珍しい夕顔の浅漬け。
漬け物好きとしてはうれしい、どちらも本当に美味しいお漬け物に…
小金井のお店を思い出す…、「ひたし豆」がクセになりそう~♪ と、頂いていると、
程なく出される、粗塩に山葵が添えられた、「手挽き蕎麦がき」。
こ、この激しいまでの粗挽きの表面は…
粒々が浮き出た、超粗挽きの姿に、我忘れ見とれていると、
ふわ~っと周りに立ち込めてくる、温もり溢れた穀物の濃厚な香り。
なんて、芳しいこの香り、もうこれだけでうっとり…
箸を入れると、ふわふわとろ~…り。
口に含むと、まるでスフレの如くほろりと溶け、そっと残る蕎麦の粒々。
このぷちぷち感をたまらなく、弾けるように広がる濃厚な穀物の味わい。
お、お、美味っっし~い…
この粗挽きさ、これはまさに蕎麦の「おはぎ」、すべてが「蕎麦」。
蕎麦の風味、味わい、香り、そして、歯ごたえに舌触り。
蕎麦の欠片、粒が弾けるかのように広がるこの旨み。
蕎麦という穀物をダイレクトに味わえる、この蕎麦がきにすっかり魅了。
粗塩をちょっと箸に付け、つまみ頂くと、さらに蕎麦の甘みがじわりと広がり、
手挽き、無篩い、この蕎麦がきだけでもう、もう、幸せ…
…と余韻に浸っていると、次に出されるのが、「生粉打ちそば」。
瑞々しく輝く、端正に切り揃った細切りの蕎麦には、
透明な蕎麦の粒が透け見える、ガラス細工のような繊細な粗挽き。
口に含むと、粗挽きのざらつき感はなくするりと通り、
噛みしめると、途端にすぅ~っと鼻に抜けて行く蕎麦の香り。
たまらず手繰り続けて行くと、次第に濃厚に蕎麦の甘みが口に残る。
これも、繊細で優しく、なんて美味しい蕎麦だろう…
このままずっと、手繰っていたいような心地になりながら…
蕎麦湯を注ぎ入れると、ほんのりと白濁したまろやかな蕎麦湯。
これもたっぷりと頂きながら、ほっと余韻に浸っていると… 。
これも楽しみにしていた、「須賀川そばピザ」。
薄く焼かれた蕎麦の生地は、ぱりぱりカリっとして香ばしい。
信州白味噌をベースに、えのき、葱そしてとろりと溶けたチーズ。
とても軽やかで、これもいくらでも食べてしまえそうな程美味しくて…
んー、ビールを頂きたくなってしまう~。
と、頂いたのは、「地元産りんごジュース」。
まるでりんごを食べているかのようで、さすが地元、これも美味しい 。
全部食べられるかな、などと思っていたのに、すっかりペロリ。
どれもが美味しくて、感動のしっぱなしだった「山の実」に、
心満たされていると…
顔を出して下さったご主人は、まだお若い素敵な方。
自家栽培までなさり、蕎麦に熱心に向き合っているお姿に、
心打たれながら、又是非訪れたい…と、思ってしまう。
にこにこと、暖かい奥様のもてなしも心地よく、
長野旅行の最後を〆くるるに相応しい、素敵なひと時に…。
ご馳走様でした~
来れてよかった、そして、又訪れたい…。
この出会いに、心から感謝して…

生粉打ちそば・そばがき・そばピッツァ
「石臼挽き蕎麦香房 山の実」
長野県下高井郡山ノ内町北志賀竜王高原
0269-33-7577
11:30~14:30ごろ(売り切れ終了)
土日祝日営業
(平日は予約のみ)
12月~3月休業
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この蕎麦ピザは本当に美味しいの。
絶対に、これも食べるべき一品でした♪
ピザの概念をくつがえすかも、ですよ(^^)。
私も思い出したら、眠れないかも…(笑)
私は、大抵もり蕎麦と蕎麦がき以外は
目もくれないのですが、「山の実」さんの
ピザは、食べてみたい!!!
長野だったら、近々行けるかも・・・。
ピザもいいですね
もう眠れません (笑)
これは、是非食べて頂きたいです。
ビールあったのはあったのですが、
やはり、車だと…(^^;
飲まなくても余りあるほどの充実感をあじわえましたよ(^^)。
て、照れてしまいます~(u_u*)~
う、羨ましいです…、いや、羨ましすぎです・・・。
あの蕎麦がきは、すごいです。
目の前に置かれた瞬間に漂う、あのうっとりする蕎麦の香り。
まさに、猫にマタタビ状態に陥ってしまいました(^^;
浸し豆と言えば
渋谷の東急東横店で買った浅漬けに
枝豆が入っててうまーかったので
自分でもミックス浅漬け風にして
そこはちょっと捻って空豆にしてみた
・・・
青臭~
ほんのちょっと湯がいてからやってみれば
良かったかもだ
しかし、蕎麦がきも素晴らしいが
御本尊の盛りも美しい
そしてピッツァ
こりゃービールが無い方が
何かの間違いってなもんですな
車移動では仕方ないですが
さすがyukaさんの記事と写真、すっばらしく
おいしそう~今年も二度伺いましたが、
また行きたくなっちゃいました。
私、お蕎麦の香りってやつ、あまりわからないのですが、山の実さんのそばがきとそば湯ではわかるような気がするんです~
いや、ピザ、こんなにいっぱい出てくるなんて思っていなくて・・・
(文字通り、8分の1カットで出てくるのかと思っていたんです)。
なので、奥様に、やはり、須賀川ピザがいいですよね?ってお聞きしたら、「まあ、初めてだったら…」というのでお願いしたのですが、立派な一枚で来たのでびっくり♪
(半分の大きさだそうですが…)。
成程、これだったら、何か半分替えてもらえばよかった~などと思ったのですが、この味噌ベースのぴざ、すごく美味しかったです♪
と言う事で、又行かなくちゃ、って事ですよね(^^)
蕎麦がきには、驚きと共にもう、うっとり。
なしてあんなにふわふわもちもちで、そしてあの粒々の感触に弾け広がる芳香。
始終、うなりっぱなしでした(^^;
蕎麦も、本当に、ああ、美味しい…と、いつまでも手繰っていたくなる蕎麦で、
とにかく大満足なひと時でした。
あと1っか月ちょっとの間に、又行けるといいなあ、などとあれこれ画策などしちゃっております。
sinoさんの読んでいても、羨ましくて羨ましくていたところ、念願かなって、もう感動です。
ほんっと、信州、いいですね~。
まだまだ、行きたいところはいっぱい…。
(私の時も、三城お休みでした…(涙))
今度は、sinoさんの行かれた、馬刺しのお店も彼に教えておこう、と思っています。
湯田中もいいですが、前回泊まった渋もいいですよね。(北信はややお湯が熱いですが…)。
又行きたくなってうずうずしている私です。
蕎麦が食べられるなら、酒もビールもなくてもそれはその時、ぜんぜんいいんです。
メインはあくまでこっちだったので…。
BLT ベーコン、レタス、トマト
アンチョビとオレガノ
たまごとベーコン
半分はこのどれかを入れてもらえば良かったのに、蕎麦がメインだとは思うけれどピザにも並々ならぬ思いを持っているように感じるんですが・・でも信州味噌ベースのピザも勿論 ウマ~~~イッ
でも喜んで頂けたようで良かった!コーヒーミルで粗く挽いた蕎麦掻きは散見されますが、山の実の蕎麦掻きはどう挽いているのか・・粗い粉の中に、まるで蕎麦の実を玉ねぎの皮を何層も取ったような蕎麦の粒が入っているとでも言えば良いのか?まさにモチモチツブツブで味香りも濃い・・ 良かったでしょ?
蕎麦のレベルもかなりなもので、ややこしいことなしに ウマイッ!!!
シンシンと降り積もる雪の日、ピザ釜の暖かな炎を見ながら・・・ロマンチック(死語?)だな お笑いでなくそんな時に行ってみたい
yukaさんの素晴らしい文章を読み進めるうちにあの時の感動がよみがえりました(*^。^*)
実は、今日あのひたし豆が懐かしくてアメ横で「くらかけ豆」を買って来たところでした。
毎年、誕生日お出かけはここに伺う事を定番にしたい位です。
いや~~、信州って本当に美味しいところですね♪
いずれ、冬は 湯田中で 蕎麦屋が良いと思いますがね
夏 浜茶屋を2ヶ月して 後全部遊ぶのも
更に最高だと・・何時も思います
蕎麦掻で 一杯ですね
地ビールも ワインもある 半合というのも憎い。
素晴らしいガマン大会に乾杯!
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