開店してすぐに伺ったまま、無沙汰していて、
先日、友人が行って来た話を聞いたら、又伺いたいなぁ、としみじみ。
そう言えば、昨日は慈久庵にお手伝いに行っていたはず。
もしや…と、朝方ご主人のブログを開いたら、思っていた通り♪
「慈久庵でそば粉を分けていただきました。今週はこれを打ちます。」
と書かれてる!しかも、
「今日だけは100%で打ちます。」
「打ち方も小川さんのそれをなぞってやってみます。」
と書いてあるではないのっ
これは何がなんでも行かなくちゃ、と、合間を縫って急ぎ石神井公園へ。
久しぶりに伺う、賑わいのある石神井公園の商店街を抜け、
見知った路地を入ろうとすると…
あ、これはいいなぁ、案内の立て看板が置かれてる 。
じっくりと上から眺め、路地へと入って行くと…
きりっとした粋な暖簾が下げられ、酒ライターのご主人ならでは、
酒蔵特有の、杉玉が店先にぶら下げられている…。
石神井公園 「蕎麦に銘酒 野饗(のあえ)」
店先に置かれた黒板には、書いてある、書いてある♪
「本日の蕎麦 慈久庵小川さんの石臼挽き二八そば」
扉を開き入れば、すっと伸びたカウンタに漂う、居心地のいい空気。
途端に懐かしさ感じていると、すぐに厨房のご主人が気付いて下さり、
甘いマスクの素敵な笑顔で迎えて下さる。
久しぶりにお会いするご主人に、ちょっとご挨拶をして、
既に13時をすぎた頃合いにも関わらず、カウンタはほぼ満席。
何とか空いていた椅子に腰を下ろし…
置かれていた品書きをさらりと眺め、
ここに来たら、やっぱり蕎麦前は頂きたい 。
と、後ろの黒板書きされたお酒のリストをじっくり眺め…
何はともあれ、まずは熱燗 。
「四季桜」黄ぶなを熱燗でお願いすると、
半合でも、きちんと徳利で出してくれるのがとてもうれしい。
添えられたお通しは「蕎麦の実のお浸し」。
上品な出汁に浸された、歯ごたえぷりぷりっの蕎麦の実は、
ぽつりぽつり頂くのに、しみじみとして充てによく…
山越さんのお料理も、改めて頂きたい。
と、「日替わり料理」を見れば、ずら~り並んで迷ってしまう。
しかも、「本日の天種」まであるときたら…、迷う迷う 。
挙句、中から「特にお勧め」の品をお聞きすると、
「九条葱と、…今、練馬産のむかごがとてもいいんですよ」
との事で、お言葉に従いそれをお願いする事に。
程なくまず出されたのは、今が旬、「九条葱ぬた」。
しゃくっとした柔らかな葱は、中はねっとりとして甘みが濃い。
予め和えられているのではなく、添えられた味噌を添え口にすれば、
素の九条葱の美味しさを味わえ、これはいいなぁ 。
ぱちぱちとした揚げ音が止んだ頃、続いて出された「むかごの素揚げ」。
カリっとして中は、ほっくほく。
まるでじゃが芋のようにほっこほこで、これも又違う甘みが濃厚。
ひとつひとつ摘めるのが、酒飲みの充てに又楽しく…
お酒もお代り、初めて頂く高知のお酒との「亀泉」。
すっきりとして優しく、フルーティなエレガントな味わい。
うっとりとこのお酒を口にしている間に、変わるがわる客さんがいらっしゃる。
「菊谷」時代とは違うお客さんが付き、すっかり人気のお店になっているよう。
正真正銘、「山越さんの」お店になっているのをしかと感じ、
新たな名店が誕生しつつあるのを感じながら…
いよいよ、その、お目当てのお蕎麦を頂こう。
「慈久庵」のお蕎麦となったら、やはり「もり」で、と思っていたが、
友人が絶賛していた「つけ汁花巻」もとても気になる。
と悩んでいる私に、
「これは、今月いっぱいでおしまいなので、よかったら是非」とご主人。
そう言われたら、そりゃこれを食べなくちゃ。
と、「つけ汁の花巻」で、早速注文~。
熱々のたっぷりのつけ汁に、「初摘み生海苔」が添えて出された蕎麦は、
う、美しい~っっ
確かに確かに、小川さんの蕎麦の姿が再現されてるっ。
透明感のある繊細な中に、ごつごつみしみしとひしめく蕎麦の粒。
手繰り上げると、ふわ~と広がる、お日様を思わせるふっくらとした蕎麦の香り。
噛みしめれば、あああ、美味しい…
そうそう、これこれっ、
嘗て頂いて感動した、あの慈久庵の、あの感触が蘇ってくる。
たおやかでしっとり、ほろりと解け、あっという間に喉から消える軽やかさ。
ほのかに残す粒の感触に、ふっと広がる香ばしさ。
こんなにも粗い蕎麦を、よくつなげ、この感触を旨く再現してくれた。
と、感動しながら汁を忘れ蕎麦だけでただただうれしく口に運ぶ。
「蕎麦打ちもじっくり拝見させて頂いて、勉強になりました」
と話す山越さんの言葉が、頼もしい。
こんな蕎麦がここで食べられるなんて…。
と、やっと落ち着き、添えられた温かな汁に浸して頂き、
添えられた「初摘み生海苔」をそっとこの汁に落とし入れ…
絡め頂いてみれば、確かに、これは美味し~い 。
なんて、鮮烈に広がる磯の風味。
とろりとして濃厚に汁に染みわたる、海苔の風味が実に見事。
もったいないようでいながら、この海苔に絡まった蕎麦が、又絶品。
温蕎麦の「花まき」よりむしろダイレクトで、これはいい
と気付いたら、あっという間に笊は空。
美味しかった…との想いに、
モロに好みの蕎麦だった事の感動をしっかりと胸に残し、
程良く白濁した熱々蕎麦湯を注ぎ入れ…
再び熱を帯びたこの初摘み生海苔蕎麦湯が又絶品。
余韻に浸りながら、しっかりとこれを味わって…
ご馳走様でした~
いいお店になったなあ、としかと心に感じながら、
今度はゆっくりと、夜にも訪れてみようっと。

「蕎麦に銘酒 野饗(のあえ」
練馬区石神井町3-27-16
03-5393-6899
11:30~14:00 / 17:30~22:00
月曜・火曜定休
禁煙
すぐ近くにコインP有り
ご主人のブログ
2011年 4月 5日 祝!開店「玉子とじそば」
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すごいです。
私も又、奥久慈の方に行きたいのですが、やはり遠いですよね(^^;。
ciel20 様も、何かの折でお休みがとれた時にでも、ぜひ。
蕎麦打ちを見せて頂いたと言う事ですが、ここまでできるのは、素晴らしいです。
今後も、打ち方を変えた二種類だしていこうかな、なんておっしゃっていたので、食べられるかもしれないですよ(^^)。
ご主人の優しいお人柄の現れた、いいお店です。ぜひ(u_u*)~
機会があったら是非こちらのお店でご主人にお会いしたいです。いえいえ、そのときはご主人が普段打っているお蕎麦で。いいお店を教えていただきました。
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