自家源泉100%、茶褐色の柔らかな肌触りの温泉を満喫し、
明けて今日、行きと変えて東北道から帰ろうか…、
と言う事で、お昼は足利を提案すると、あっという間についちゃうよ、と彼。
ならば…、今日は山奥の自然に囲まれたお店にしてみよう、
と、桐生の山を降り、栃木佐野へ向かって出発~。
佐野市内から山へと向かう通りを走って行くと、
山並みをバックに、刈り取られた稲畑が延々と続いている。
長閑で穏やかな、日本の冬の田舎の景色をぼんやりと眺めていると、
ぽつぽつと、いくつもの「手打そば」の看板が横をすぎる。
この辺りもお蕎麦屋さんが多いんだなぁ…と、目を見張らせていると、
ようやく見えてきたお目当てのお店の看板
「かみやま」。
それに続くように、ここも興味のあるお店
「安曇野」の看板も見え、
この二つの看板が交互に出現する中…
ようやく、佐野の有名店「かみやま」さんに辿り着くと、これはすごいっ 。
広い駐車場には車がいっぱい、路駐まで出ている在り様。
「混んでるから、ここはダメっ」
の彼の言葉で却下され 、その先の「安曇野」さんに目的変更~。
さらに奥へ奥へと車を進ませて…、
ようやく、冬山の景色に埋もれ、静かに佇むお店に辿り着く。
赤い屋根のロッジ風、表看板には「麺工房 レナ・ファーム」と書かれ、
清らかなせせらぎにかかる橋を渡って行くと…
はらりと靡くえんじの暖簾に、木彫りのふくろうがお出迎え。
潜り入れば、懐かしい心地感じる古民家 。
佐野市秋山 「ルナ・ファーム麺工房 手打ち蕎麦 安曇野」
がらがらと、年季の入った懐かしい心地感じる引き戸を開き入ると、
目の前に見える、ゆったりとした囲炉裏のお部屋。
「いらっしゃいどうぞ」の声が掛り、靴を抜いて上がると、
横にはお座敷二間にゆったりとしたテーブルが並ぶ。
「こちらの方が暖かいと思うので、よかったらこちらに…」
と奥様がおっしゃって下さり、囲炉裏を前に腰を下ろす。
すぐに出されたお茶を頂き、品書きを見るととてもシンプル。
「今日は、十割しかないんですが、いいですか」
の言葉に、それはもちろんうれしい限り。
早速二人で、「十割そば」をお願いし、「鳥汁」も一つ追加し注文。
静かに熾る炭火にあたり、ほのぼのとした部屋に座っていたら、
田舎の家を訪ねてきたようで、すっかり和んでしまい、
すっかり、ほっこりとした気分に浸ってくると…
程なく、「お待たせしました」と置かれた「十割そば」。
簀にこんもりと盛られた蕎麦は、挽きぐるみのきらり輝くグレー色。
ここ秋山、地元仙波で取れた蕎麦のみを厳選して打たれたそうで、
そっと顔を寄せた途端に、むわ~っと濃厚に広がる、深く香ばしい蕎麦の香り。
な、なんて濃い…いい香りだろう 。。
思わず、この香りにうっとりしつつ…
しかと蕎麦を眺めれば、きりりっと立った角に、
中にふんだに散った、蕎麦の星葛。
手繰り口に含めば、もちっもちっとしたしっかりとした腰が歯に返り、
噛みしめれば、じわ~っと途端に広がるふっくら香ばしい蕎麦の味わい。
あ、これは美味しいっ
ほのかに、きしっと欠片を噛みしめる感触がたまらなく、
そのままでも味わいのある蕎麦をしばしそのまま楽しみ…
そっと汁に浸してみれば、鰹がふっと立つまろやかでこれも美味しい辛汁。
結構しっかり濃いめの汁だが、蕎麦を邪魔せず事なく、
きちんと蕎麦を持ちあげる旨みがあり、これは旨いっ 。
と、追加でお願いした熱々の「鳥汁」に浸してみれば、
これが思ったよりも甘辛のしっかりとした濃厚なつけ汁。
これも美味しいのではあるが…、やや蕎麦には濃すぎるかしら。
もり汁と蕎麦の相性があまりに良かっただけに、そんな気も感じながら、
それでも、俄か暖まった蕎麦からはふわりと甘みがさらに立ち、
この蕎麦の新たな美味しさを感じながら、するするっと入る蕎麦にもう夢中。
きちんとした量があったのに、もっともっと食べたいような心地さえ感じ、
素朴で、しみじみとしたこの蕎麦に出会えた事がうれしく…
うっすらと白濁した熱々蕎麦湯を注ぎ入れゆっくりと頂いていたら、
ああ、来てよかったなぁ…と、しみじみと思わせられる。
山奥の自然に囲まれ、ほっこりとした空間で頂く、このひと時。
二人なんだか、ほのぼのとした心地になり席を立ち…
返り間際見れば、来た時には気付かなかった、
玄関には、こんな暖炉が今もあるなんて、と思わせる暖炉の火が赤々と。
ご馳走様でした~
群馬も栃木も、素敵なお店がまだまだ山ほど…。
これからも、たくさんのお店に出会いたいたいな

「ルナ・ファーム麺工房 安曇野」
栃木県佐野市秋山町73
11:00~売り切れ仕舞い
火曜、第4月曜定休(祝日営業)
禁煙
Pあり
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完全予約中は、ちょっとつらいですねぇ。
でも、私は「かみやま」さんが羨ましいです~。
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