「「たかさご」さんの蕎麦寿司がすごいんですよ」
と教えて頂いたのは、まだ暑さ厳しい真夏日の事。
蕎麦寿司は大好物、が、一人では予約不可能、
是非行ってみましょう、と何人かで盛りあがり…、
即効予約を取り付け、楽しみにしていた今日 。
いつしかすっかり季節は変わり、寒さが身にしみ始めた秋の夜、
今夜は、7人で「蕎麦寿司」頂く秋の宴。
牛込神楽坂の通りに面し、思わず通り過ぎてしまう程、
さりげなくはらりと暖簾が下ろされ、そっと静かに佇んでいる。
ああ、本当に、本当にとても久しぶり…
牛込神楽坂 「蕎麦の膳 たかさご」
思えば、早7年ぶり、ゆっくりと扉を開き入れば…
ああ、そうそう、この空間 。
すぐに記憶が蘇る、どこか秘密めいた独特の雰囲気。
照明の落とされたほの暗く落ち着いた空間に、
ダウンライトがぽっと落とされた、シンプルな椅子にテーブル。
その中で…、今日は、奥のテーブルを寄せて、
我々の為に用意して下さっている 。
何人か遅れてくる連絡があり…、
心はやる先の4人、待ち切れずにビールを頂き、小さく乾杯~♪。
さらにもう一人も到着し…、も一度乾杯~
ようやく全員揃い、改めて…、今日の宴に大きく乾杯~。
添えられた蕎麦味噌は、甘めでとろ~り、
ぷるぷるんとした蕎麦米の歯ごたえが、新鮮で楽しい。
「今日は、大間の鮪を用意しておきました(^^)」
とのご主人の言葉に、皆歓喜の声が洩れ…、
いきなり、大本命の今日のメイン、
「蕎麦寿司」盛り合わせが、各々目の前に到着~。
一瞬、これが「蕎麦」だとは思えないような景色だが…、
天然ヒラメの繊細な身に、透け見える蕎麦の束。
口にすれば、上品な平目の歯ごたえに、
しっかりと寿司酢で味付けされた蕎麦は、もっちもち。
ほのかな香ばしさも感じられ、刺身との絶妙の相性。
これは美味し~いっ 。
こうなると…、お米ではなく蕎麦の方がよくなってしまう。
ねっとりとした甘みのあるイカと蕎麦もばっちり美味しく、
もっちりとした鯛と蕎麦も、素晴らしい。
果たして、赤味の鮪はどうだろう…と、
うっすら品よく脂の乗った、大間の鮪の握りをほうばれば、
成程…、これも美味しい 。
ねっとりもっちりとした、味の濃い鮪だが、
酢〆の蕎麦にまったりと鮪が絡み、絶妙希有なる鮪と蕎麦のコラボ。
さらに、これが美味しすぎる~
まるで宝石のように煌めく「いくら」は、
今朝届いたばかりの鮭の卵、ぷちぷち弾けたまらな~い。
「いくら」だけで、つまみつまみ堪能し、
思いきってほうばれば、海苔にいくら、蕎麦が合わさり、
その悦な旨さに、思わず悶えてしまう程…。
これには、もう我慢できず、早速お酒
ここでのお酒は、「常きげん」のお酒が数種類。
まずは、すっきり「本醸造」を。
「蕎麦寿司」には、丁寧にお碗も添えられ、
品ある出汁が染みた、このお吸い物でもお酒が飲めてしまう程。
…と、予約していたのは、「蕎麦寿司」だけだった…、
慌てて品書きを開き、他のお料理もいくつか注文。
やっぱり外せないのは「玉子焼き」。
熱々焼き立ての玉子焼きは、美しく層をなし、
ふわっとしてジューシー、ほんのり甘めで美味しいな 。
「鴨焼き」は、てらてらと照り輝き…
食べて見れば…、これは美味し~い 。
ふわりと柔らかな身は、ギトギト感なく、さっぱりとした旨みがあり、
この鴨焼き、私も大好き。
これには、やっぱり熱燗を合わせたい、
とお願いした燗酒は、風流な絵付け白磁の徳利で供される、
人肌ぬる燗の「加賀の雲」
ふわっと柔らかな米の旨が広がる、口当たり優しいお酒で、
燗付け具合もぴたり、これは美味しい
艶々銀肌輝く美しい「鰊煮」は、ほろっと零れる程柔らかく、
しっかりと味の染みた鰊の旨さに、
知らず知らず目が細まる程、実に美味しく…
最後には、野菜8種が盛られた「精進揚げ」
衣薄く、カラリと揚がった江戸前の粋感じる天麩羅は、
南瓜に茄子、舞茸にシシトウ、ヤングコーンに、
今日の目玉との「朝鮮人参」
椎茸は身厚、じわっと滴るほどジューシー、美味しいなー。
と、楽しくたっぷり頂いた、お料理にお酒。
程良く酔い心地になったところで・・・
そろそろお蕎麦を頂こう 。
と、お願いした、まずは「もりそば」。
秋田県横手の蕎麦、10割で打たれた、見事な細切り。
凛々しく角が立つ、江戸前の蕎麦は、ふっくらとした香りが漂い、
噛みしめればもちもち感強く、喉越しは爽やか。
後にじんわりと香ばしさが残り、
これぞ江戸蕎麦の粋感じる、美味しいお蕎麦 。
続いて温そば「花巻」は、置かれた瞬間ふわ~と広がる、
かけ汁と海苔の磯の香ばしき香りがたまらない。
蓮華で掬い汁を口にすれば、
ああ…、美味しい…
思わず声が洩れる、磯海苔の染みた汁にうっとり。
何度か汁を堪能し、蕎麦を手繰れば、
熱々汁に浸り熱を帯びた蕎麦は、もちもち感がさらに増し、
汁を纏った蕎麦は、次に次にと後ひく美味さ 。
回し交換して手ベ比べたりと、これも楽しく…
別にだしてくれた猪口に汁を注ぎ分け、
ナチュラルでほのかに白濁した蕎麦湯を注ぎ注ぎと、
たっぷりと頂き、汁すべて飲み干して、お腹も一杯。
ご馳走様でした~
柔らかな口調の、暖かで優しいご主人お言葉がうれしく、
皆さんとの楽しかったひと時に。
蕎麦寿司って、やっぱり美味しいなあ…
アレンジして下さったM様、
ご一緒下さった皆さま、ありがとうございました~

「蕎麦の膳 たかさご」
新宿区中町22番地
03-3260-3908
11:30-15:00 / 17:00-20:30
火曜休
禁煙
2005年 6月29日 「せいろう」
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それは、楽しみww(って何が…?笑)
鱈ちりもいいですね~(u_u*)~
ぜひぜひ、又のぞきに来て下さい(^^)
河豚の事ですかね?笑
ちなみに河豚免許は持ってますよん♪
調理師の他にも技能士とか、いろいろ持ってますよん。フフフ
河豚とかクエだと高くなるから鱈ちりとかイイですよね~涎
面白いブログですね
また遊びに来させて下さい。
きっと内装とかは変わってないと思います。
出前もやっているお店だとは知りませんでした。
私も故郷のそんなお店に、懐かしく訪問したくなります…
鮪にいくら、
うりさんから表現を褒めてもらったのが、とてもうれしいです。
でも、本当に、ねっとりとした、ほのかに鉄の風味の独特の味わいに、
いくらは、プチップチッで、魚臭さ全くない旨さでした(^^)
それはそうと、着々と料理人の階段を登られているようで、なんだか、私までうきうきしてきちゃいます。
ちり鍋、いいな~。
うりさんも免許取って下さいね♪
高砂さんの記事に懐かしく書き込み致します
数十年前に高砂さんの道向こうの細工町に住んでおりました
当時は丼に木のふたをのせて出前をしてくれるお店でした
私が初めてひとりで高砂さんにそばを食べに行ったのは小学2年の時でたぬきそばを食べたのを覚えています
すてきなお店になったんですね
また、いきたくなりました
>鮪→ねっとり
そうなんです。そうなんです。
冷凍マグロが常の昨今では生のマグロのねっとりした食感を知らない人が結構多いのが残念です。
>イクラ→プチプチ
こちらも同様で生のイクラは弾力が強く口の中で弾けるような食感なんですよね~。
話がずれますが
先日、久々にクエをさばきました。
刺身もいいですが、加熱調理した魚も美味ですよね。
近いうちに皆でちり鍋でもかこみたいですね。
(勿論、蕎麦屋で。笑)
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