お店を後にして、再びバイクと電車で別れ…、
「三千盛」の蔵元に寄ろうと、多治見に向かい、
そこから、さらに美濃太田へ 。
乗り継いだ太多線には、(昔使っていた?)「整理券」の発券機が残され、
2両だけのレトロな、バスのようなかわいい電車 。
ゴトゴトと揺られ…、2時間。
再び、途中で落ち合ったのは、すっかり日も暮れた夕食時。
国の天然記念物、「中将姫誓願桜」のある願成寺の門前に、
悠々と佇む、念願のお店にようやく到着~。
Twitter、Facebookを通じて知り合った、
ご主人にお会いしたくて、
ご主人のお蕎麦を頂きたくて…、
今夜はゆっくりと、「蕎麦会席」を頂きに 。
岐阜 「お蕎麦 ときどき 会席 せいがん」
お父様がやっていた、会席料理のお店を引き継いだそうで、
立派な日本家屋の引き戸を開けば、
思った以上に、とっても広い店内 。
黒を基調にした、テーブルの並んだ客間が、
左右に分かれて、二間あり、
日本料理店の趣きある、
清潔感に満ちた、上品な空間に…
所々に、岐阜の工芸品、和蝋燭が置かれたり、
民芸品の飾りに、ほっこりとしていると… 、
「こちらにどうぞ(^^)」
ほのぼのとして優しそう~なご主人が通してくれた、
一番奥の、小上がりのある個室の間。
冷えた体に、温かいお茶をすすり、
置かれていた昼の品書きも、ちょっと拝見 。
「食べ比べ」の文字に心惹かれ、
「大人のゴマそばZ」に興味シンシン 、
各務市の「銀杏ぶっかけ」、これ食べてみたい
…と一通り眺め、
移動移動で、寒くても喉はカラカラ。
まずはビール、ようやく2人で乾杯~ 。
くぅ~っと喉を潤わせていると、
ささっと出された、「胡麻豆腐」。
ほろほろとろ~り、とても滑らか、
胡麻のコクに甘みが溶け込み、まろやかでミルキィ。
ん~っ、この「胡麻豆腐」、すごく美味しいっ
しかも、うれしすぎですっ、ご主人
「岐阜の地酒、揃えてありますよ(^^)」
と、ずらりと置かれた、4本のお酒は…
「鯨波 純米冷おろし」に、「小佐衛門 純米貴醸酒」、
「百春 特別純米無濾過生」に、「醴泉 純米吟醸山田錦」
早速、注いで、再び乾杯~。
人参に蒟蒻、青菜など和えられた「白和え」は、
器まで美味しい、岐阜の「富有柿」
繊細な味つけの、美味しい白和えに、
一本づつ、飲み比べていると…
蓋のされた素焼きの陶器が出され、
中から湯気がふわっと立つ、
これも、うれし~い、熱々の好物「茶碗蒸し」 。
ほろほろぷるぷる、出汁の旨さが舌に体にじわりと染み、
中には、ぷっくりと牡蠣まで沈み、
濃厚な牡蠣のミルクが滴り…、くぅ~たまらない 。
大鉢にたっぷり盛られた、「鶏レバ煮」に、
岐阜の老舗「麩兵」の「湯葉刺し」。
アコーデオンのようにたたまれた湯葉は、
しっかりとした歯ごたえがあり、
大豆の旨みがぎゅっと詰まり、はっとする程美味しい 。
添えて出される、自家製の生姜醤油がこれに絶妙。
湯葉にぴたり、浸した湯葉は甘く、さらに旨いっ 。
さっと〆た秋刀魚に、たっぷりの蟹身の押し寿司の、
酢飯の塩梅もよく、
2人で箸止まらず、パクパク
さらに、煮魚好きにとってうれしい、
豪華に厚切りの、ほかほか湯気立つ、「ブリ大根」 。
鰤の旨みがしっかりと染みた大根に、
ほろっと崩れる、脂の乗ったブリの美味しい事 。
思わず2人無言で、夢中でほうばり…
思いがけずの幾つものお料理すべて、本当に美味しく、
しかも、心の籠ったお料理で、それが深く胸に染み…
途中で、さらに一本出して下さった、
ラベルも印象的な、恵那の地酒、
「女城主」特別純米も頂き、たっぷりと楽しんで…
いよいよ、ご主人のお蕎麦をば 。
まず出されたのは、独自ブレンド、
新品種「キタノマシュウ」に、秘密の粗挽きを混ぜた、十割蕎麦。
透けるような繊細な蕎麦の中に、
蕎麦の欠片が幾重にも煌めく、儚く可憐な姿
手繰り上げれば、爽やかな香りがふわ~。
しなやかな腰に、ほのかにざらりと感じながら、
ふわっと羽毛のごとき軽やかに溶け、とても甘い。
こ、これは不思議な魅力たっぷり、美味しいっ
二枚目は、鮮やかな鶯色に、思わず目を見張る、
群馬赤城の新蕎麦、常陸秋そば。
繊細に断たれた細切りに、飛び出るような蕎麦粒。
ぷんぷんと放つ、ふっくら芳ばしき香りに、うっとり 。
はらりとした腰に、これも喉越し軽やか。
ご主人のお人柄を映したような、優しさを感じ、
口いっぱい穀物の旨みで満ちていく、口福感
蕎麦本来の味を見事に打ちこまれた蕎麦に、心底感動…
添えられた汁は、私にはちょっと甘いけど、
これが、岐阜風土の味のようで…、
続いて出された一枚は、全く異なる黒々とした玄挽き。
繊細な細切りに、様々な欠片がみっしり。
むわむわ押し寄せる、甘やかなナッツ香。
熟した玄挽き蕎麦独特の、だだ茶豆に似た甘みは、
虜になりそうな、官能的な味わい…。
そして…、最後の蕎麦は、
玄挽き田舎の「太打ち」、ひらひらとした平打ちの蕎麦 。
もっちもっちとして、旨みたっぷり。
太くても薄い蕎麦は食べやすく、これは美味しいっ
ついつい、これを「かけ」で食べてみたくって…
無理言ってお願いした、
「かけそば」になった蕎麦が、さらに旨いっ。
汁はやっぱり私には甘いけど、
汁に浸った蕎麦は、腰もしっかりもちもちさが増し、
これは、毎日食べたくなる後引く旨さ 。
すっかり食べたら、はぁ~、さすがにお腹いっぱい、
頭から足の先まで満足感に満たされて…
湯飲みに注がれる蕎麦湯は、とろとろ濃厚。
もり汁を注ぎ頂く蕎麦湯は、まるでお粥のようで、
これが又美味しくて美味しくて…
楽しく美味しく、たっぷりとお話しもでき、
言葉にはできない程の、心に残るひと時に…
ご馳走様でした~
優しくて、あったかくて、とっても素敵なご主人。
本当にいろいろと、ありがとうございました。
又ぜひ、伺いますっ

「お蕎麦 ときどき 会席 せいがん」
岐阜県岐阜市大洞1-21-11
058-242-0053
11:00~15::00 / 17:00~(予約のみ)
水曜定休
禁煙
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