岡谷 「あきしの」 - 夏旅行④

2006/09/09/10:33  [甲信越の蕎麦]長野 画像あり

9月7日 2006年 夏旅行 4日目

いよいよ最終日。
前夜の激しい雨も止み、晴れ間も時々見える。ホテルをチェックアウトして、以前訪れたことのある、松本の小さな酒蔵を訪れて、一路東京へ・・。

塩尻にも行きたいお店があったが、あっという間に着いてしまったので、岡谷まで走らせる。甲州街道の岡谷ICを過ぎた辺りで降りると、小さな岡谷の町並み。
その中心っぽい道路から、細い野路のような私道を入ったところにあるお店へと・・。

こんな場所に?というような、通りをほんの少し入っただけで、野花が咲き乱れるのどかな風情。
車を止めて・・、えっと、お店はどこに


・・・と、駐車場の目の前に、
閉められた扉の建物。

ここかしら~・・
「蕎麦」の文字の小さな灯篭も下がってる。

ん?小道が続いてる。


なんて素敵・・。ちょっと、「雙柿庵」への入り口を思い出させるような、アプローチ。

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石畳が敷かれた両脇には、自然に伸びた草花が無造作に続き、これがとても和む景色。一歩一歩、歩みすすめるうちに、幸せな気持ちになって行くよう。

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 喉かで爽やかなこの小道の突き当たりに は、禅味も感じるかわいらしい東屋。

  (思わず座ってみたり

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そして、東屋から横にさらに続く道の先には、蹲など置かれ、懲りすぎない日本庭園の風情と繋がる。


店に入るまでに、既に心はすっかりとこの風情の虜。
なんて、心憎いまでの演出。

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知らず知らずに、憩い始めている・・

やっと辿り着いた入り口は、
清楚に下げられた暖簾のみ。


 「蕎麦 あきしの」



白木の上品な引き戸を引くと、目の前にしっとりとしたお座敷の部屋が目の前に広がる。
既に、ほぼ満席くらいに埋まっている店内だが、静かで穏やか。

自宅を改装して作られたようで、二間続きの和室を、敷居が置かれテーブル席が4卓ほど並ぶ。
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何とか空いていた一番奥のテーブルに通され、腰をおろす。
目の前の大きく開かれた窓からは、素敵な庭園が眺められ、注文することも忘れて、寛いでしまいそう。

掛けられた電球、置かれた古箪笥・・
どれもこれもが素晴らしいセンス。
これは聞いていた以上にいいよぉ~・・♪


しばしして、女将さん?らしい女性がお茶とお絞りを持ってくださり、きちんと座って、深々と「いらっしゃいませ」と挨拶してくれる。
すごいっ・・、旅館の仲居さんかのような、この丁寧な接客!

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そして、お茶と一緒に(頼んでないのに)、小鉢まで。

「モロッコインゲンのお浸し」

これが、すごく美味しい。
素材もいいのだろうが、湯で加減や味付けがいい。


こんな中で、蕎麦だけというのも、勿体無くなってしまって、いくつかの料理とざる蕎麦をお願いする。品書きに書かれた料理も、定番の品の他、食べてみたくなるものが並ぶ。

で、選んだのが「蕎麦豆腐」

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山葵が天盛りされ、箸を入れるとぷるんっと。口に含むと・・ お、美味しい~!
口に入れた途端に、優しく溶けていく。その過程で、ふわりと甘みを感じ、後からじわじわと、蕎麦の優しく深い味わいが広がる。これはいいっ!

そして、「豚みそ漬けあぶり」が、テンポよく出される。

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しっかりと肉にまで旨い味噌味が染みたもので、じわっと溶けるような脂身とほろっとこぼれる赤身肉。表面をさっと炙った香ばしさもあり、こりゃぁ、ご飯にも、モチロン♪お酒に、いい一品。

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食べ終わった頃合に、
蕎麦猪口と薬味が置かれる。

しかし・・、しみじみとここの接客は丁寧でいて暖かいもので、とても気持ちがいい。


程なくして、高足の笊に盛られた蕎麦。

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クリーム色の細切りの蕎麦は、エッジが鮮やかで瑞々しい。寄せると、蕎麦の香りもふわり~と漂う。
大

口に含む。やや弱めに感じる腰だが、蕎麦の風味はいい。暖かいようなやさしさのある滋味な蕎麦の風味が、じんわりと広がる。ただ、蕎麦の長さがかなりまちまちで、短いのが気になるなぁ。

惜しいなぁ~・・、これでもう少し繋がりがよかったら、かなり素晴らしいものだろうと思わせる。蕎麦の風味、味わいがいいので、それでも、もちろん楽しめるものには違いないのだが・・。

蕎麦湯を持ってきてくれた女将さん(?)に尋ねると、これまた丁寧に答えて下さり・・、
蕎麦は、八ヶ岳山麓のもので、こちらで石臼挽き自家製粉しているとのこと。あの、駐車場の前の建物が、打ち場だそう。つなぎは・・と、さらに尋ねると、今は「一割弱くらいです」と。

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白磁の急須で出された蕎麦湯は、ナチュラルなもの。

ほんのり白濁した蕎麦湯で汁を薄めると、鰹の風味が香り立ち、すっきりとした辛口の汁の旨さを実感できる。


蕎麦茶に変えて、煎茶をも出され、啜っていると、本当にこのままぼんやりとしばし寛いでしまいたくなる。

料理の質もいいし、この空間。お酒も地元の物を揃えているし、車でさえなかったら、ゆっくりとしたいお店。いや、旅行最後にこういうお店に来れたことをうれしく思う。

ご馳走さまでした・・。
長野最後の日として、とても満足できたな。

お勘定でもやはり丁寧に挨拶して下さり、お客をもてなすという気持ちが本当に伝わってくる。また、機会があったら寄ってみたいと、ふと思い、再び素敵な小道を上りながら、余韻に浸って・・


*お品書き
ざる 895円、お変わりざる 683円、地鶏つけ 1,575円、天ざる 1,575円
花まき 945円、地鶏南蛮 1,365円、天ぷらそば 1,575円、

そば豆腐 399円、地鶏つみれ椀 365円、豚味噌あぶり 525円、蕎麦茶雑炊 420円
地鶏塩焼き 1,055円、かき揚げ 1,155円、そばがき 630円、他
真澄、神渡、高天など630円~

蕎麦三昧 2,625円、月見三昧(秋)2835円、他セット1,260円~も



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「蕎麦 あきしの」

長野県岡谷市長地柴宮1-9-1
0266-27-9000
11:30~15:00(売り切れしまい)
月曜、第三火曜定休
P10台




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