じゃ、又深大寺で蕎麦でも食べようか、という彼の提案に、「ぜったい混んでると思う!」と促がし、密かにずっと行ってみたいなぁ、と思っていたお店へ行ってもらう。

東村山の駅を超え、いくつかの線路を渡って(この辺りの線路はちょっと複雑~)、ふっとのどかな街道に入ったかと思うと、ほどなく・・・。
突然看板が目に入り、すぐにどっしりとした文字で書かれた大きな暖簾のお店に到着する。
東村山 「手打そば かなさご」
手書きのなかわいらしい文字の看板の掛かけられた一見ログハウスのようなお店は、ほのぼのとした雰囲気。偶然通りがかったとしても、思わず入ってみたくなってしまうだろうな、と思える空気がほんわか漂っている・・・


緑いっぱいの中にあずまや?が置かれている、お店の前の駐車場に車を止め、田舎の家のような扉を開いて店内へ。
入るとすぐに、ぱあっと感じる柔らかな日の光。空けはなれた窓や扉の向こうには中庭が広がり、緑いっぱい。店内は、一枚板で作られた手づくり感のある長テーブルに、切り株で作った椅子が8つほど並べられている。
ほどよく人が座っていて、どこに座ろう~・・と思ったら、「隣にも席がありますからどうぞ」、と言われて隣の部屋へ。
こっちは、どうやら表に書かれていた「ギャラリー」のスペースらしいけど、こちらもやはり低めの長いテーブルが置かれ、切り株の椅子が8つ置かれてる。
優しい味わいのある古箪笥が置かれ、ここも又窓からは中庭が見渡せるあったかい空気。
ところどころに飾られた草花や、木細工の小鳥の置物など、どこかカントリー調の飾りつけで、ふとイギリスの田舎の家を思わせる。
なーんかとってもいい感じ
出されたお茶を頂きながらテーブルに置かれた写真付の手書きの品書きを広げると、初めのページには「北海道幌加内の蕎麦を毎日「石臼」で製粉しています」と書かれている。
んふふ♪良さそう~
じっくりとめくり、いくつかの品書きの中から(カレーライスまであるっっ)、私は「天ぷら付きもりそば」を、彼は「炊き込みご飯付きもりそば」をお願いする。
待っていると、ぽつぽつと地元の方と見られる常連さんがやってきては、和やかにご主人と奥様と話されている様子が、地元に暖かく愛されているのを感じる。
・・・と!何やら隣の部屋が賑やかな雰囲気。
奥様に「ど、どうしたんですか?」と尋ねると、笑顔で「いえね・・、亀が・・」とのこと。えっ?か、亀っ??
窓に寄ってみると、中庭に60センチほどの亀が、のどか~に歩いてるっっ。こんな大きな亀を目の前で見たの、初めてっっ。
この亀、こちらの息子さんが飼われているとのこと・・。
などなど、奥様とちょっとお話を。この奥様が又、とってもかわいらしい~、とても柔らかな少女のような方。
しかもこのお庭がとっても素敵で、イングリッシュガーデンのような緑に覆われたセンスのいい中庭。横にはテーブルがふたつほど置かれていて、こちらでお蕎麦を頂いている方も。ここも気持ちよさそう~・・・。
などとしていると、私の前にも「天ぷら付きもりそば」が目の前に置かれる。
挽きぐるみの中太に切られたグレーの蕎麦が陶器の器に盛られ、見るからに軽やかな天ぷらが一緒に出される。
上品にからりと揚げられた天ぷらは、たらの芽に、薄く切られたレンコン、かぼちゃ、それに珍しい蕗の天ぷら。それとこれもさくさくの美味しい根菜の掻き揚げ。天つゆがちゃんと添えられているのもうれしく、どれもこれも野菜そのものの味わいがきちんと感じられる、美味しい天ぷら。
蕎麦は程よい太さのもので、かみ締めるともちっとした感覚の腰のしっかりとしたもの。よく見ると微粉のような蕎麦のチリがいっぱいに覆い、噛み締めると、吹き抜けるような爽やかな蕎麦の風味の後に、穀物の優しい甘みがじわじわと広がっていく。とても素朴な、暖かみを感じるもので、これがなんだかとても美味しい。やや短めなものも混じるが、そんなのはどうでもいいような気にさえなってくる、田舎の懐を思わせるようなもの。
「美味しいね 」と交わしつつ、彼の頼んだ「炊き込みご飯つき」。
彼が言うには、この炊き込みご飯(こちらは奥様が作っていらっしゃるそう)が、又とっても美味しいらしい。鶏肉や様々な野菜と炊き込まれたご飯の味付けがとてもいいとのこと。しかも、深めの器で量もたっぷりらしく、かなり満足そう。
優しい鰹の出汁と返しの割合もバランスよく、まろやかに仕立てられた辛口の汁も蕎麦にいい。熱々の蕎麦湯を注ぐと、素直にきれいに伸び、これが又ほっとさせられる。しかも、薬味にユズの千切りが添えられていたので、蕎麦湯に浮かべて頂くと、汁の溶けた蕎麦湯にふわ~と、清々しい柚子の風味が加わりこれがたまらない。
思った以上に、すっかり大満足
帰りながら、又お庭を見ていると、ちょっと手の空いたご主人も出てきて下さり、丸太を横たえた「ベンチ」に腰掛けてちょっとお話なども。
さばっとして大らかな感じのご主人も、とても素敵で、あの素朴でしみじみとした蕎麦は、ご主人のお人柄ようだ・・・と、ふと思わせる。
いい、お店だなぁ、ここも。又、ぜひ訪れたい・・・。
すっかりほのぼのとした時間までも頂けて、今日はご馳走様でした~
今度は、いかにも美味しそうだった「きのこそば」も食べてみたいし、「カレーも気になるなぁ」と言う彼に、又連れて来てもらおっと♪。
*お品書き
もりそば 650円、大盛り 800円、得もり 950円、天ぷら付もりそば、炊き込みご飯付もりそば 850円、とろろ 800円、きのこつけ汁 850円、鴨汁 1,200円、納豆、おろし、カレー南蛮 850円、
カレー 小600円、大800円(サラダ付)、豚角煮 500円、田楽 300円、そばがき 600円、揚げそばがき 700円、そばがきぜんざい 500円
焼酎蕎麦湯割り、日本酒(国盗)450円、
石臼挽き自家製粉 手打そば
「かなさご」
東村山市諏訪町1-20-22
042-392-7321
11:30~18:00
月・火曜定休(祝日営業)
神代植物園は、つつじはすっかり終わっていたけど、藤の花が満開♪
芳しい匂いと共に、とても美しかった・・・
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はい、9月に伺った時に、早速新そば頂きました(^^)
http://chibiyukarin.blog4.fc2.com/blog-entry-756.html#more
弁慶に会いたかったのですが、残念にもお目見えせず・・。
又、伺わせて頂きます♪
本当にありがとうございました。
9月から新そばを始めました。
犬のわびすけは元気にしています。亀の弁慶もまだ暖かいので庭を散歩しています。
またのご来店をお待ちしています。
かなさご店主 高橋健治
それは気づかなかったです。
横に、樽みたいなのがあって、それに気を取られちゃいました(^^;;
あ、お蕎麦ね、
あの、かわいらしぃ~い女将さんに、
「かなさごってお名前だけど、北海道のお蕎麦なですね~(微笑)」ってお尋ねしたら、今まで売って下さった農家の方が、お亡くなりになっちゃって、買えなくなっちゃったんですって。
「ワビ」いましたよ♪
おっきい真っ白で、大人しい犬。
いや、あまりにも亀のインパクトが大きくて(^^;;
そうですよね、
はや川さんを通り過ぎて、こちらのお店でしたから・・、
はしご可能かも♪
お店の向かって左手、確か立派な「そば」暖簾がある
裏側に石臼回ってると思いますよ~♪
蕎麦が切れると「おしまい!!」になっちゃうお店と違って、
当店ではおじさんが追加を打ってくれます。
(ありがたや)
ところで、お店の名前どおり、以前は茨城の蕎麦(常陸秋)
だったと記憶してましたら北海道になってますか。
いけるうちに行かなくちゃとは思いつつ・・・
あ、「ワビ」(白いでっかい犬でムチャクチャ愛想のいいヤツ)
いませんでしたか?
今はカメ?
>自転車 ならば
そうそう、「はや川」さん経由で当店へハシゴもしやすいんですよ♪
本当に素敵なお庭だったんですよ♪
(亀も散歩してるし)
「あさかわ」さんもいい感じですね。
ほんっと、aizさんって写真がすごいきれい!!
今年はそういうのしたいな・・。
一人でやっちゃおうかしらん♪
(彼は、自転車ないんです・・・。^^;;)
サイクリング中にお腹が空いた時、こんなお店があったら最高に憩えますね。
( お二人で小径車でもいかがですか?(^^) )
信州穂高にある『時遊庵あさかわ』さんも綺麗なガーデンの中でお蕎麦がいただけます。
http://cr2c-tsuzuki.blog.drecom.jp/archive/126
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