つれづれ蕎麦 
    夏旅行③ 天童 「吉里吉里」
    2007年09月22日 (土) 10:33 | 編集
    9月19日  那須

    この旅行で初めての晴れ間 niko.gif
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    大正ロマンの情緒あふれた銀山温泉で、その街並み、温泉、お料理と堪能。 
    チェックアウトした後、ちょっと散策や足湯に入ったりしながら、銀山温泉を後に・・・。 

    仲居さん、番頭さんの訛りも暖かく、いいお宿だったなぁfutt.gif


    尾花沢市内を抜け走る続けると、こちらにも「そば街道」なるものがあり、そこら中に「手打ち蕎麦」の看板だらけ。本当に山形の蕎麦屋の数の多さには目を見張ってしまう・・・wao.gif

    再び天童市内に戻り、将棋やらこけしのお店を覘きながら、今日も又山形のお蕎麦を堪能しようと、市街を抜け田園風景の中へと車を走らせる。

    雄大な景色の中の、細い路地沿い。案内の看板を頼りにたどり着いたお店は、奥に白壁の古い土蔵を携えた立派な古い農家の建物。

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    その横の壁には、一面よしずが垂れ下がり、入り口に掛けられた純白の暖簾からは、凛とした空気が流れ出ているかのよう。

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    天童 「手打そば 吉里吉里」

    暖簾を潜り入ると、すぐに囲炉裏の置かれた土間の空間。純和風の建物の中に、南欧風のカウチやアンティークの棚などが置かれ、モダンな要素が所々に折りこまれ、それが和の中に温かみを加えている。 

    ほおっと眺めていると、「少々待ってください・・・」と、かわいらしい若奥様が出て下さり、このカウチに座って待つことに。 
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    昼ちょっと過ぎ、左側に広々と取られた二間続きのお座敷の席はすでに満席。 

    ゆっくりと周りを見渡すと、左側には外から見えた蔵の部分も客室になっているらしく、秘密の小部屋のようで、なんだかとても素敵・・・。


    と程なくして席も空き、靴を脱いでお座敷の一番奥のテーブルに通される。すぐに冷たいお茶と、ミニタオルを丸めて出されるお絞り(おシャレ m001.gif )が出され、品書きを広げる。

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    蕎麦は、「石臼で挽き割った粉で打った、白っぽく甘みのある十割そば」の「ざいごそば」と、「丸抜きを石臼挽きした挽きぐるみの十割生粉打ちそば」の「ざるそば」の二つ。

    やはりどちらも食べてみたくて、その両方を楽しめる「相もり」を頂くことに。彼はこれの大盛で。

    と、各テーブルから「鰊」の声がするのが気になり、お料理のページを開くと、魅力的なものが揃ってる heart.gif。数の子の味噌漬け、自家製豆腐・・、車でじゃなかったら、ゆっくりと蕎麦前から是非楽しみたいものばかり・・・。
    とりあえず、気になった「鰊のやわらか煮」を、私たちもお願いする。

    こんなに混んでいるにも関わらず、テキパキと動く奥さんの采配だろう・・、程なくして「鰊のやわらか煮」が目の前に出される。

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    う、美しい~。前日の「あらきそば」の鰊とは、又まったく違う姿の鰊は、照り輝いて光ってる。

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    箸を入れると、すぐにほろほろっとこぼれるような、柔らかい身の鰊。それでいて、しっかりと上品な味が染み、これは美味しい
    すっきりとした日本酒と合わせたくなってしまうような鰊で、途端、隣の席の方が食べている天ぷらも気になってきてしまう~。

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    と、堪能している間に、蕎麦猪口と、薬味に胡瓜と茄子の漬物が出される。

    「薬味の山葵は、山形作谷沢産です。その度おろしてお出ししております」と書かれている山葵。ちょっと舐めてみると、確かに旨い。しかもたっぷり出されるのが又うれしい。


    続いて、どっしりとした陶器に盛られた「相もり」が目の前に置かれる。
     
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    溝の付いた器に盛られた蕎麦はどちらも美しく、凛々しい面持ち。さて、と手繰ろうとすると・・・、

    「大盛り」を頼んだ彼に、な、なんとっ・・・、こんもりと盛られた「ざいごそば」がまず出され、「後からざるもお持ちします」とのこと。すすごいっ、これだけでも十分の量なのに~??



    彼に出された順番を考慮して、まずは「ざいごそば」から。
    やや太めに切られた、非常に透明感のある純白の蕎麦。手繰り口に含むと、プリプリとした腰が心地よく、かみ締めると柔らかく漂う蕎麦の甘み。素朴さの中にどこか気品のようなものを感じる蕎麦で、出汁のまろやかな汁に漬け頂くと、さらに美味しい。

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    続いて「ざるそば」を。挽きぐるみの蕎麦は、やや黒目の細かな蕎麦の粒子が散る、かなり細めの蕎麦。手繰り上げると、こちらは香ばしさのある穀物の香りが立ち、口に含むと、細いながらもしっかりとした腰。きりっと冷水に晒された心地も気持ちよく、かみ締めるとする~と落ちていくのど越しの良さ。後には、蕎麦の風味がふわりと漂う。

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    どっちかというと、こっちの方が好みだなぁ・・・と、思っていると、彼の「ざるそば」も置かれる。

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    ううむ、さすが山形。さすがの彼もちょっとキツそう?sunglass.gif
    とは言え、サラリーマンの方々などは、やはり「大盛」を頼んでいるようで、山形のボリュームをしみじみ感じちゃう。 

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    頃合を見て出される蕎麦湯は、どっしりと重みのある鉄瓶で。もしかしたら・・、南部鉄瓶かしら?など思いながら、注ぎいれると、さらさらと白濁した、ミルキーな蕎麦湯。

    いつまでも熱々の蕎麦湯を、汁に注ぎいれ頂くと、すうっかりお腹もいっぱい niko.gif


    と、まだ2時にもならないのに、既にお蕎麦がなくなってしまったようで、「今から追い打ち致しますので・・」と、話している声が。
    すごい・・、と思いつつ、さてお勘定を。

    かわいらしい笑顔の奥様も気持ちよく、ちらと拝見したご主人は、職人堅気のある凛々しい方。このキャパをお二人で切り盛りされているのは、感心してしまう。

    ご馳走様でした~ hahha.gif
    今度来ることができたら、次回は壁に貼られていた「原木なめこおろしそば」も頂いてみたいな。。

    まったくタイプの違う山形蕎麦に、大満足。
    いやいや、まだまだ行ってみたいところもたくさん・・・。
    山形を離れてしまうのが、なんだかさびしく感じながら、今夜は、那須へ・・・。


    *お品書き
    ざいごそば 940円、ざるそば 740円、相盛り 940円、大盛210円増し
    手作り豆腐 360円、数の子の味噌漬け 420円、鰊のやわらか煮 580円、天ぷら盛り合わせ 900円など

    萩の鶴(斗瓶取大吟醸濁り、純米吟醸)、辯天(純米大吟醸原酒、特別純米)500円~970円


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    「手打そば 吉里吉里」

    山形県天童市大字高擶北137-4
    023-655-5670
    11:00~15:00(売り切れ仕舞)
    夕方は4名より予約
    木曜定休



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    コメント
    この記事へのコメント
    けんちん様
    コメントありがとうございます!
    まあ、ご生地だったんですね♪。行く途中のあまりにきれいな景色にうっとりしていました。

    こちらも、本当に素敵なお店。
    是非とも、一杯頂きゆっくりとしていたかったです・・・。

    これからもよろしくお願い致します(^^)
    2007/09/28(金) 21:39:39 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    吉里吉里
    吉里吉里のある村で生まれ育ち、小さい頃はあの家によく遊びにいった者です。うれしくなりメールいたします。
    私もよさげな蕎麦屋で一杯やるのが楽しみなので、よく参考にさせていただいてます。
    またいろいろ開発して、教えてください。
    2007/09/28(金) 13:52:31 | URL | けんちん #-[編集]
    lennie 様
    大変勉強になるコメント、本当にありがとうございます。
    無知な私に、ありがたい情報、心から読ませて頂きました。
    「ざいごそば」の意味、分からなく、「ざいご」って何なのかな~?と、思っていただけに本当にうれしかったでず。
    なるほど、こればかりは、土地の方にお聞きしなければ分からないことですよね。

    鰊も、京都では有名なのは知っていましたが、山形でそのように貴重に扱われていること、知りませんでした。いろいろと勉強になります。
    ちょっと伺っただけの山形が、さらに奥深く感じられてきました・・・。
    又、ぜひ訪れたいです。

    冷やし蕎麦は、今回のお店で見かけることができませんでしたが、最近、東京のお蕎麦やさんでも、「冷かけ」を出すお店が増えてきて、(大好きなので)、うれしく思っているところです。
    2007/09/26(水) 13:11:18 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    山形の思い出
    ご存じなのかもしれませんが、字数の関係か言及がないので、東京の読者のために補足説明をさせてください。20年以上前になりますが、山形に住んでいたもので。

    「ざい(在)」とは「地方」という意味です。「天童のざい」といえば、天童市街周辺の田舎地域という意味です。「ざいご」はこれに「こ」がつき(東北では名詞+「こ」によってそのものを差す言葉となることが多い)、さらに「こ」が濁音化したもので、「いなか」という意味になります。つまり「ざいごそば」とは田舎そばの意味です。

    また、山形の人はニシンが好きです。山形ではニシンのことをカドといいます(他の地域でも言うようですが)。季節の角にとれるからで、特に山形内陸部に住む人達にとっては、冬が終わり母なる川の最上川の水運により運ばれてくるニシンは、貴重なタンパク源であり、美味なる生魚であったわけです。銀山温泉からもう少し北に行った新庄市では、毎年春になると、屋外でニシンを丸々炭火で焼いて楽しむ「カド焼き」が行われます。

    ちなみに、山形では夏場に冷やし蕎麦というものを出す店があります。かけそば(温かいそば)のツユを冷たくしたものです。ぶっかけのように少量の辛いツユをかけるのでなく、温そばのように冷たいツユに浸されたものです。ラーメン好きな方ならピンと来るかな・・・山形名物の冷やしラーメンは、この冷やし蕎麦がモデルになっているんです。

    20年以上も前に山形で生活て見聞きしたことを聞いたものなので、正確に再修正していただける方がいれば幸いです。
    2007/09/26(水) 02:01:57 | URL | lennie #yJmgU7PM[編集]
    ええええ~・・
    そ、それを、知っていれば。。。。。。。

    食べたかったです。。
    クスン、
    又、行かなくちゃ☆!です(^^)
    2007/09/23(日) 21:43:16 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    時間かかってるぞ~
    数の子の味噌漬けは半年以上漬け込むんですよ。
    次回は是非是非
    2007/09/23(日) 15:48:20 | URL | 蕎麦喰い師 #VDz0rjeM[編集]
    蕎麦喰い師様
    やはり~っ。
    いや、実は覗いたら、あのお部屋には「予約席」の札が・・・。
    とっても、入ってみたかったです。

    >「数の子の味噌漬け」
    これ、食べたかったんです!
    でも、ぜえええったい、これを頼んだら、お酒がほしくなってしまうっっ!と、初めから諦めた次第。

    本当です。
    ここも、近くに欲しいお店です・・・
    2007/09/23(日) 11:20:40 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    風を感じる店
    オッシ~~~ッ!
    あの蔵の部屋も抜群なのに!!部屋の照明器具、チョット飾られた花器(時期によって変わると思いますが)
    ガラリと開け放たれた外の景色は、そこが駐車場とは思えない。以前伺った時、あの部屋でボ~~ッ っと30分ぐらい何も考えずに蝉の声を、そよそよと入って来る風を楽しみました。
    店主夫妻も抜群でしょ!! 次回は是非とも肴類を全てやっつける事をお勧めします! 「数の子の味噌漬け」なんかとった日には、全身が酒・酒・酒・酒・・・そう、酒モード全開になっちゃいますよ(以前 鰊 と 数の子をおみやでもらって帰りました。案の定我が家で酒モード全開に・・・)ここも近くにあって欲しいお店の一つですね。
    2007/09/23(日) 11:13:03 | URL | 蕎麦喰い師 #VDz0rjeM[編集]
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